株式会社野上技研

中国、アジア方面の同業者40社を視察、自治体との意見交換会への参加など、公的機関のサポートも活用しながら独自に活動したものの、海外販路開拓への道筋はなかなか見えなかった。こうした中、10年に県内で開催されたブラック ジャック 無料 ゲームのセミナーに参加し、ブラック ジャック 無料 ゲームのサービスを活用するようになった。セミナーへの継続的な参加や輸出支援相談サービス、海外におけるブリーフィングなどを活用して、現地の産業・市場情報を収集するとともに、10年7月には輸出有望案件発掘支援事業に採択され、ブラック ジャック 無料 ゲームの専門家から個別支援を受けることになった。

当初、半導体装置産業をターゲットに台湾企業と商談を行うも、価格面等で折り合いがつかなかった。転機は、国内展示会での欧州の大手研究機関の研究者との出会いだった。同社の精密金型はアルミ箔のような薄く柔らかい材質でもバリを出さずにきれいに打ち抜くことができる。同研究者を通じ、この技術が電気自動車で利用されるリチウムイオン電池の正極・負極材の打ち抜きに適していることが分かり、12年のハノーバーメッセ（国際産業技術見本市）を視察する。専門家とともに可能性のある企業のブースをくまなく営業に回ったほか、専門家の助言により、欧州の政府系研究機関を訪問し、製品をアピールした。結果、同機関への製品導入に成功したことで欧米のリチウムイオン電池業界に販路が広がり、すでに1,000万円以上の輸出を実現させている。

同社製品は、工場で実際に見てみないと本当の良さや特徴が伝わりにくい。そこで手軽に試せる小型のハンドパンチを作製、その技術力を展示会場でも体感できるようにした。ハンドパンチが非常に薄いティッシュペーパーをきれいに打ち抜くところを体験した商談相手は、その精度を高く評価した。ハンドパンチで技術力をアピールし、価格交渉や仕様決定に時間を要する量産金型の商談につなげる戦略が効を奏した。

丁寧なフォローアップにも注力している。最初の販売先となったドイツでは、顧客からの照会に迅速に対応するため、現地に営業担当者を置いた。高度な技術力とプレゼンテーション力、細やかな対応力を武器に、今後も新たな市場や顧客を開拓していく。