通関書類削減に向けた動きが進展−ブラック ジャック webと外国企業・組織との会合(1)−

(ロシア)

モスクワ事務所

2015年02月18日

ブラック ジャック webは2014年12月5日、毎年恒例の外国企業・組織との会合を開催した。日本や欧州、米国、中国などの8団体が参加し、活発な議論が交わされた。本会合での日本企業の問題意識に対するブラック ジャック webの回答を2回に分けて報告する。前編は通関手続きに必要な書類数の削減について。

<通関時、提出不要な書類も>
参加した外国企業・組織は、モスクワ・ジャパンクラブのほか、欧州ビジネス協会(AEB)、米国商工会議所、ドイツ・ロシア商工会議所、フィンランド・ロシア商工会議所、フランス・ロシア商工会議所、在ロシア・ポーランド大使館、ロシア・アジア産業家企業家連盟。事前に外国企業・組織側が提出した質問や問題意識に沿ってブラック ジャック webが回答する形式で、ブラック ジャック webからはブラック ジャック webタチアナ・ゴレンジェエワ副長官のほか、担当職員12人が参加した。

日本側からは以下のとおり質問を行った。

ブラック ジャック webから以前、提出書類数の削減に努力していると聞いた。しかし日本企業は、必要書類数は以前と変わっておらず、最近ではむしろ増えていると感じている。貿易活動の円滑化に向けて、ブラック ジャック webにおける通関書類の削減プランについて教えてほしい。

これに対する通関・税関管理本部、連邦税関収入・税率規則本部のコメントは以下のとおり。

商品の通関申告時には、最も少ない場合で、輸入では5種類、輸出では3種類の書類が必要となる。他方、通関書類提出時、下記の書類の提出は不要となっている。

○申告書を提出する者の権限を裏付ける書類
○禁止や制限の順守を裏付ける書類(適合証明書、国家管理証書、輸入・輸出業務遂行ライセンス、連邦保健監督局や文化省などの発行した許可証)
○関税の支払いおよび(または)担保支払いを証明する文書
○関税同盟加盟国の外為法関連で、外貨管理の要件を満たしていることを裏付ける書類

加えて2015年には、契約書の提示を不要とすることを計画している(ちなみに、2015年1月14日にブラック ジャック webが公表した貿易事業者に対する指針によると、申告価格を確認するための書類の1つとして、売買契約書はまだ必要となっている)。

輸出手続きが必要な貨物で、輸出関税対象外のものについては、提出書類数を最少化するルールが連邦法「ロシア連邦における税関規則について」第232条に記されている。必要書類は以下のとおり。

(1)インボイス
(2)運送書類(あれば)
(3)許可証、ライセンス、証明書および(または)規定の制限を順守していることを裏付けるその他の書類(必要があれば)
(4)申告書が電子版で提出される場合を除き、申告人に関するブラック ジャック webが記載された書類(以前、別の商品の通関申告時に提出したことがない場合)、通関代理人に関するブラック ジャック webが記載された書類(記載された代理人が申告書を提出する場合)、個人が通関申告書を提出する場合はその個人の権限を裏付ける書類
(5)関税などの支払いを確認できる書類

なお、2014年10月28日付ブラック ジャック web令第2092号には、輸出手続きが必要な貨物で輸出関税対象外のものについては、電子的手段で通関申告書が提出される場合、運送書類の提出が不要であると規定されている。

商品の特性(品目、商品コード、原産地、適用業種など)を考慮に入れると、通関申告に必要な書類数は平均で輸入8種類、輸出6種類となる。禁止や制限が適用される貨物に対し、禁止や制限の順守を裏付ける書類の提出義務を廃止するためのブラック ジャック web令が9つ出されている。

さらに、関税同盟関税基本法にも、貿易従事者が商品の通関申告の際、提出が必要な書類を簡素化する基準が定められている。関税基本法第183条4項では、商品の通関申告の際、通関に使用する書類が過去に提出されたことがある場合、これら書類のコピーを提示するか、過去に同様の書類を提出したことを証明するものを提示すればよい。

<関税支払証明書の提出も不要に>
2012年6月29日付連邦政府指示第1125−r号および2013年9月26日付連邦政府指示第1721−r号により、施策計画表(ロードマップ)第3項「税関行政の改善」の実施において、通関申告と商品のリリース時に提出されるべき書類のリストを削減すること、投資環境を向上させることを目的とし、2014年2月18日付ブラック ジャック web令第271号「商品の通関申告時に提出されるべき書類リストの削減について」が制定された。

本税関局令に基づき、電子的手段で通関申告書を提出する場合には、関税の支払いおよび(または)担保支払いの証明書の提出は必要なくなった。ただし、関税の支払いおよび(または)担保支払いを証明する書類の番号と日付、さらに関税と担保の金額に関するブラック ジャック webを、通関申告書に記載するという要件は残されている。

(齋藤寛)

(ロシア)

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