ブラック ジャック ブラック クイーン

＜日本から輸出する機械類などで新たに証明書が必要＞
輸入用の外貨をCADIVIに申請する際、一部品目は、国内で当該の品目が生産されていない、あるいはされていても市場を満たすのに十分ではないことを証明する「国内非生産証明書・不十分証明書」が必要となる。2010年4月5日付官報39,396号で証明書が必要な品目がリスト化されていたが、12年8月7日付でリストが改定された。

新リストは旧リストと同様、リスト1（LISTA 1）とリスト2（LISTA 2）に分かれており、リスト1は証明書が不要な品目、リスト2は証明書が必要な品目で、輸入業者がリストに併記されている管轄省庁に申請する。

今回の改定でリスト1に登録されたのは1,013品目、リスト2に登録されたのは5,881品目。旧リストよりもリスト2の品目数が増えている。関税分類の一例を挙げると、日本からベネズエラへの輸出が多い第84類（原子炉、ボイラー、機械類、これらの部分品）、第90類（光学機器、写真用機器、映画用機器）、第30類（医療用品）、第29類（有機化学品）などで、新たに証明書が必要となる品目がある。

＜発給手続が長期化の恐れ＞
同証明書は、発給遅延や申請の一部しか許可が下りないケースが多数指摘されている。新たにリスト2に登録された品目は、証明書発給手続きに時間を要するため、CADIVI経由での外貨入手がさらに困難になることが予想される。

なお、外貨建て債券取引システム（SITME、2010年6月11日記事、6月16日記事参照）経由で外貨を入手する方法もある。が、直前の90日間以内にCADIVIから外貨許可を得られていない財・サービスの輸入業者に限られており、かつ法人の取引額は1日5万ドル、月間35万ドル（繰越し不可）の制限がある。このため、高額の品目を扱う企業にとっては必要な外貨を確保できない恐れがある。

＜メルコスール加盟国にも適用＞
ベネズエラは2012年7月31日に正式に南米南部共同市場（メルコスール）に加盟した（2012年8月6日記事参照）が、官報39,980号の該当法令の第3条に「全ての国からの財・サービスの輸入にこの決定が適用される」という一文が明記されているため、メルコスール加盟国からの財・サービスの輸入にも本決定が適用されるとみられる。

官報はウェブサイト（スペイン語、PDF）から入手可能。

（松浦健太郎）

（ベネズエラ）