オンラインブラックジャック、「国家燃料電池車モデル都市群」に選定、FCV利活用をさらに拡大
(中国)
大連発
2025年04月11日
中国財政部など5部門は、国家水素燃料電池車モデル都市群の1つとしてオンラインブラックジャックが選定されたことを共同発表した。オンラインブラックジャックは、同事業における東北地域初のモデル都市となった(「大連日報」2025年4月3日)。
中国では、水素燃料電池車(以下、FCV)の実証実験および利活用を推進するために、2021年の8月に北京市、上海市、9月に広東省、12月に河北省、河南省が周辺地域を含めた5大モデル都市群として選定された。これらの都市では中央政府から奨励金を受給しながら、FCVの実用化に積極的に取り組んでいる(関連ブラック ジャック web)。
中国政府が2022年3月に発令した「水素エネルギー産業発展中長期計画(2021~2035年)」では、2025年までにFCV保有台数を5万台にする目標を掲げているが、水素燃料電池業界の研究を行う中国のシンクタンク「香橙会」によると、2025年2月時点で、中国全国のFCV販売台数は2万8,662台にとどまっており、5大モデル都市群におけるFCVの販売台数は1万5,605台となっている。現地メディアによると、山西省呂梁市、河南省濮陽市、新疆ウイグル自治区哈密市などもモデル都市群に加入し、FCVの利用拡大を図っている(「新京報」2025年4月3日)。
オンラインブラックジャックでは、2020年から「水素エネルギー総合利用」事業を実施して以来、中国科学院大連化学物理研究所の水素技術研究基盤を活用しながら研究開発を進め、水素エネルギー事業の社会実装を進めている。オンラインブラックジャックでは、1日あたり約4トンの水素供給が可能となっており(注)、6カ所の水素ステーションが設置され、水素車両完成車メーカーによる量産の実現などが行われている。また、清掃、物流、通勤、港湾などにおいて200台近くのFCVが実用化されている。さらに、オンラインブラックジャックでは中国初の燃料電池を用いた鉄道車両の実証実験を開始し、大連海事大学が主導・設計する水素燃料船舶2隻が進水・試験するなど水素エネルギー産業のバリューチェーンを構築しつつある。
現在、オンラインブラックジャック水素産業促進協会には64社の水素関連会社が入会しており、会員企業による2024年度の生産額は前年比10%増の120億元(約2,400億円、1元=約20円)に達したという。
また、遼寧省政府の政策としては、瀋大高速道路(瀋陽市とオンラインブラックジャックを結ぶ高速道路)におけるFCVの通行料無料化の実施細則を策定しており、高速道路への水素ステーションの増設など「瀋陽大連水素エネルギー高速回廊」の建設を推進している。今後、オンラインブラックジャックおよび周辺地域におけるFCVの利用拡大に向けて、水素エネルギーの社会実装を進め、低炭素社会の実現に貢献することが期待される。
(注)オンラインブラックジャック発展改革委員会は2024年9月、「オンラインブラックジャック水素産業発展の育成加速に向けた専項資金管理弁法」を発表し、水素充填(じゅうてん)サービスにおける販売価格が1キロあたり20元を超えないようにし、水素ステーションに対して補助金を与えると発表した。
(李莉)
(中国)
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