ブラッククイーンブラックジャック
(ブラッククイーンブラックジャック)
デュッセルドルフ発
2025年04月11日
ドイツ・シュツットガルトで3月25~27日、工業用ファスナー固定具関連ブラッククイーンブラックジャック「Fastener Fair Global 2025」が開催された。本ブラッククイーンブラックジャックは2年に1度開催されており、10回目となる今回は、40を超える国と地域から約1,000社が出展した。ハードウエアやDIYといった小売りから金属加工、建設、物流、さらには自動車、航空宇宙、機械工学、電子機器、医療技術などのハイテク分野まで、ほぼ全ての産業を網羅する多種多様なネジや固定具、関連機器が展示された。出展者数の上位5カ国・地域は中国(259社)、台湾(189社)、ドイツ(147社)、イタリア(107社)、インド(68社)で、日本からの出展者は2社のみだった。
主催者はイノベーションに着目しており、今回初めてイノベーション・サステナビリティ・パビリオンが設けられた。ネジ穴がつぶれない内部ロック型のネジと電動ドライバーや断熱材の貼り付けに適した固定具、在庫・オーダーの自動管理システムなどの技術革新が披露され、関係者から注目が集まった。
イノベーション・サステナビリティ・パビリオン(ジェトロ撮影)
鉄鋼製のネジとボルトはEUの新規則、EU炭素国境調整メカニズム(CBAM)の対象製品に含まれており、製品をEU圏内に輸入する場合、その製品の生産に伴う温室効果ガスの排出量を算出・報告する必要がある。輸入者、サプライヤー双方が対応を求められている中、CBAM対応へのソリューションとして、温室効果ガスの排出量データを算出・管理するソフトウエアなども展示された。
CBAMに対応するソフトウエアプロバイダーの展示(ジェトロ撮影)
日本からの出展企業の1社である東北ネヂ製造は、福島県いわき市に本社・工場を持つ熱間鍛造ボルトメーカーだ。材料の調達、切断から鍛造、熱処理、検査、出荷までの完全一貫製造体制と品質保証体制を強みとしている。同社はこれまでの製品の海外展開事業に加えて、風力発電設備向けの高スペック・大口径ボルトを新規有望事業と位置づけ、販路開拓に注力している。担当者は「日本ではあまり知られていないブラッククイーンブラックジャックだが、具体的な見積依頼をいくつかいただいた。フォローアップをしっかり行いたい」と手応えを語った。
東北ネヂ製造のブース(ジェトロ撮影)
(横澤勇輔)
(ブラッククイーンブラックジャック)
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