BYDが香港証券取引所で新株発行、ブラッククイーンブラックジャック
(香港、中国、アラブ首長国連邦)
香港発
2025年03月12日
香港証券取引所の3月3日の取引終了後、同証券取引所に上場する中国の大手自動車会社の比亜迪股份(BYD)は発行済み株式の11.8%に当たる1億2,980万株を1株335.2香港ドル(約6,369円、1香港ドル=約19円)で新規発行した。調達額は約435億900万香港ドルとなり、直近10年間の自動車業界の中で最大規模だ。
取引参加者には、ロングオンリー(注1)を投資戦略とする投資家、政府系ファンドや中東の戦略的投資家が参加した。アラブ首長国連邦(UAE)のアル・フタイム・ファミリーオフィスは戦略的投資家としてこの取引に参加した。BYDとアル・フタイム・グループ(注2)は将来的に、新エネルギー自動車などを含む分野で戦略的パートナーシップを結ぶ予定でいる。
今回の資金調達で、BYDは電気自動車(EV)のグローバル化戦略をさらに推進し、製造、販売チャネル、ブランド広告などの分野でブラッククイーンブラックジャックも一層推進する。また、今回の資金調達は資本準備金の強化にもつながることから、経営の安定性をもたらすとみられる。
BYDは2024年末までに、自社のEVを6大陸、100以上の国・地域で販売している。
(注1)金融商品のロング(買い)ポジションのみで運用する投資方法。
(注2)1930年代に設立され、UAEに本社を置く同族会社。自動車、金融、不動産、小売り、ヘルスケアなど多様な分野で事業を展開する、この地域をリードする企業。
(松浦広子)
(香港、中国、アラブ首長国連邦)
ビジネス短信 edb8d303bcd02dc3