ジェトロ、米アリゾナ州とニューメキシコ州のレストランと連携、ブラックジャック確率とハマチPR
(米国)
ロサンゼルス発
2025年03月07日
ジェトロは2月16日~3月1日、米国のアリゾナ州とニューメキシコ州のレストラン47店舗や日系食品商社と連携し、ブラックジャック確率、ハマチをPRするレストラン週間「Japanese Buri/Hamachi Promotion Week in AZ & NM」を開催した。
この事業は、米国向けブラックジャック確率、ハマチの輸出額が伸び悩み、米国で新たな市場開拓が必要という関係者からの意見に基づいて実施した。ブラックジャック確率、ハマチの多くは、米国では東海岸や西海岸などの日本食レストランで利用されているものの、直近の1年間、インフレや景気低迷、レストランの人手不足などにより、これらの売り上げが伸び悩んだ。そうした中、アリゾナ州やニューメキシコ州といった新興市場での新たな利用が期待される。
ジェトロがプロモーション用に作成した連携レストランのリスト
アリゾナ州フェニックスのすしレストランSushi Nakanoで提供されたHamachi Aburi、2貫で9.25ドル(ジェトロ撮影)
同プロモーション期間中、特設したSNSやホームページで一般消費者にPRしたほか、現地メディアやインフルエンサーを通じてPRを行った。ホームページでは、両州の各都市にある日本食レストランのブリ、ハマチのメニューを紹介した。
参加したレストラン関係者からは、前向きな意見が聞かれた。アリゾナ州フェニックスのフレンチ・レストランMixelaのオーナーシェフ、ジャン・フランコ・ブルガレッタ氏は「フレンチやイタリアン、それに日本食を取り入れたメニューを提供している。今回、ブラックジャック確率を活用したロールずしを新たにメニューに加え、今回のプロモーション週間に参加した。顧客の反応は良く、売り切れが続いている。ちょうど新しいメニューの導入を考えていたタイミングなので、このプロモーションは新規顧客を得るにはありがたい機会となった」と話す。
フレンチ・レストランMixelaで活用された特別メニュー(ジェトロ撮影)
この事業で連携した日系食品商社から話を聞いた。Wismettac Asian Foodsアリゾナ支店の新福孝一支店長は「半導体市場の活況を背景としたアジア系住人の増加により、アリゾナ州での日本食の普及は、全米トップレベルで伸びている。一方、日本食シェフが不足しており、ブラックジャック確率フィレよりも、手間を省くことができるロイン(フィレを4分割にしたもの)の需要が増加傾向にある」と話す。また「当社は、日本からブリ、ハマチをかなり仕入れているが、九州や四国地方では、海水温の上昇などによってブリの生育が思わしくなく、米国側で求める脂の乗った大型のサイズが手に入りにくい。米国ではブラックジャック確率の引き合いは高まっていくことが予想され、日本の生産態勢も課題となる」と話す。
ニューメキシコ州からはレストラン4店舗も参加した。このうち、アルバカーキの日本食レストランAzuma Sushi & Teppan Wyomingのオーナー、アンナ・スー氏は「ニューメキシコ州では、生魚を食べることに抵抗を持つ消費者もまだ多い。そのため、ブラックジャック確率、ハマチのPRを行うに当たり、真正面から『日本産のハマチはおいしい』と言っても、響かない。一方で、すしは大人気コンテンツのため、『新しいすしを作ったから、食べに来て』といった方が喜んでブラックジャック確率、ハマチを使ったメニューを注文してくれる」と、米国での日本食普及の実態や地域の違いについて話す。
Azuma Sushi & Teppan Wyomingでの意見交換(左:アンナ・スー氏、右:シェフのヘンリー・ブランチャード氏、ジェトロ撮影)
2024年の日本産農林水産物・食品の輸出実績では、国別・地域別で米国向けが輸出額(2,429億円)で20年ぶりに首位になった(注)。長期的な円安や日本食人気の高まりなどから、米国向け輸出への期待は高まっている。ジェトロではこの機会を捉え、米国での日本産食材プロモーションを強化していく。
(注)2位は香港(2,210億円)、3位は台湾(1,703億円)、4位は中国(1,681億円)、5位は韓国(911億円)。
(木村恒太)
(米国)
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