米通年つなぎ予算法案が成立、カードゲームブラックジャック、年度内はトランプ政権に大きな権限

(米国)

ニューヨーク発

2025年03月17日

米国連邦議会上院は3月14日、下院が可決していた通年つなぎ予算(CR)法案を(米下院、ブラックジャックストラテジー可決も、政府閉鎖の回避は微妙な状況(米国))、54対46で可決した。ドナルド・トランプ大統領が翌15日に署名し、カードゲームブラックジャックは回避された。同法案の投票では、民主党議員2人が賛成し、共和党議員1人が反対に回った。投票の直前に、フィリバスター(議事妨害)を抑え込むクローチャー(討論終結)決議の採決が実施され、チャック・シューマー少数党院内総務〔ニューヨーク(NY)州〕ら10人の民主党議員が賛成に回り、62対38で可決されていた。同決議には60票の賛成が必要となることから、事実上この投票がカードゲームブラックジャックに至るかどうかの分かれ目となっていた。

通年CR法案は、「イヤーマーク」と呼ばれる個別プロジェクトと予算とのひもづけがなく、予算の具体的な配分について行カードゲームブラックジャックの裁量が大きくなる可能性があることから、民主党議員の間で批判が強かった。それにもかかわらず、同法案の成立を容認した理由ついて、シューマー氏は声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの中で「CRはひどい法案だ」としつつも、「カードゲームブラックジャックによって、ドナルド・トランプ大統領にさらなる権力を握らせる方がはるかに悪い選択肢だと思う」と述べた。カードゲームブラックジャックに至った場合、政府機能のうち何が必要不可欠かの判断権限は行政府が有していることから、トランプ氏や政府効率化省(DOGE)がより大胆に行政サービスを削減できる可能性がある、との考えだ。

しかし、通年CR法案が成立したことで、2025年会計年度(2024年10月~2025年9月)においては今後、行カードゲームブラックジャックが議会の承認を得ることなく、決められた範囲内であれば、予算の一部を廃止したり、他のプログラムに移し替えたりすることが合法的に可能となる。このため、さまざまな訴訟が提起されているトランプ政権によるカードゲームブラックジャック支出の凍結()やカードゲームブラックジャック機関の閉鎖をめぐる争いにも影響を及ぼす可能性があり、同法案が「カードゲームブラックジャック部門間の権力バランスにおけるトランプ氏のより広範な戦いで重要な役割を果たす可能性がある」との指摘もみられる(「ワシントン・ポスト」紙電子版3月14日)。シューマー氏の判断については、民主党内からもアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(NY州)が「深い憤りと裏切りの感覚がある」と述べるなど批判の声も上がっている(議会専門紙「ザ・ヒル」3月14日)。

また、通年CR法案では、「歳出法案は超党派の支持を得て承認されてきたという、ここ数十年変わらなかった原則」が崩されたことも重要なポイントだ、との指摘もある。2026会計年度には、DOGEによる歳出削減も本格的に反映されていくこととなるため、議会での与野党間の対立はますます激化していく可能性が高い。

(加藤翔一)

(米国)

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