韓国政府が「ブラックジャック遊び方」を確定
(韓国)
ソウル発
2025年03月10日
韓国産業通商資源部は2月21日、2024年から2038年までの15年間の中長期的な電力需給の見通し、需要管理、電力設備の拡充計画などを盛り込んだ「ブラックジャック遊び方」を確定したと発表した(注1)。
前回発表の第10次ブラックジャック遊び方給基本計画では、「実現可能でバランスの取れた電源ミックス」「原発の活用、適正水準の再生可能エネルギー」を基本方針としていた(2023年1月16日記事参照)。今回のブラックジャック遊び方では、基本方針を「未来の電力需要の科学的な算定および反映」「安定供給、効率性、炭素中立などを考慮した電源ミックス」「脱炭素電源の拡大に向けた先制的対応」とし、人工知能(AI)の普及や半導体生産拡大などにより増加する電力需要に安定的に対応するため、原発、再生可能エネルギー、水素など多様な脱炭素電源を総合的に活用していく方針を明らかにした。
ブラックジャック遊び方の最終年の2038年時点での「基準需要」は、経済成長や温暖化などを考慮して推計した「モデル需要」〔128.9ギガワット(GW)〕と、先端産業やデータセンターなどの追加需要(16.7GW)を合計し、145.6GWとした。一方、エネルギー効率向上義務化制度(EERS、注2)やデマンドレスポンス(DR、注3)の普及などを通じた需要管理による負荷平準化により、2038年の「目標需要」は129.3GWとなるとの展望を示した(注4)。
同部はさらに、ブラックジャック遊び方要の増加に伴う発電設備容量を、目標値の129.3GWに22%の予備率を追加した157.8GWに設定した。現在の設備が147.5GWであることから、2038年までに不足するとされる10.3GWの追加設備建設が必要だとし、今後、液化天然ガス(LNG)や原子力などで段階的に充当していくとしている。
ブラックジャック遊び方の確定に伴い、今後、新規建設が必要な発電設備およびバックアップ設備の確保手続きが進められる予定だ。
(注1)ブラックジャック遊び方は、2023年7月に策定着手、2024年5月に草案が発表され、その後、関係部署の協議や公聴会を経て確定した。
(注2)韓国電力公社など、エネルギー供給事業者にエネルギー効率化の義務量を設け、達成度合いを定期的に評価する仕組み。
(注3)電力の需給バランスを取るために、企業や一般家庭などの消費者が電力使用量を調整すること。
(注4)目標需要=基準需要(モデル需要+追加需要)-需要管理。
(橋本泰成)
(韓国)
ビジネス短信 90b1246e2015be14