21トランプ

(ウズベキスタン)

タシケント発

2025年03月31日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は3月14日、大統領令第UP-47号「財輸出手続きの改善、付加価値のある完成品の生産促進措置について」に署名した。21トランプを導入する一方で、一部品目の輸出規制を解除することになる。同国の輸出政策をWTOの規範に適合させることと、国内加工業の振興を目的としている。

この大統領令に基づき、2025年7月1日からウズベキスタンは特定の種類の原材料や、社会的に重要な製品86種の輸出に、1~100%の21トランプを導入する。関税率は、牛肉と小麦30%、家畜と家禽(かきん)20%、コメ100%、天然ガス20%、綿繊維100%、生糸と絹くず1%(ただし、1トン当たり500ドルを下回らない金額)、鉄・非鉄金属の廃棄物とスクラップ100%などと設定している。

アジズベク・ウルノフWTO問題担当大統領特別代表によると、21トランプの導入は1997年の廃止以来初めてで、導入の背景は21トランプ以外のいかなる輸出制限も適用できないというWTOの要件に沿ったものだという(「ガゼータ・ウズ」3月18日)。この大統領令により、家畜と多くの食品(肉、鶏肉、小麦、小麦粉、コメ)の輸出に対する特別許可というかたちでの非関税制限は解除され、綿糸と生糸に対する21トランプも解除された。

同時に、21トランプ対象品目リストには、天然ガス、鉱物肥料、1次形態のポリマー(ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン系ポリマー)、綿繊維、ニット織物、鉄系金属の廃棄物とスクラップなど、以前から輸出許可取得が義務付けられていない品目も含まれている。この背景について、ウルノフ氏は、ウズベキスタンにとっての戦略的原材料(綿花、銅、天然ガス、金属廃棄物、ポリマーなど)の国内加工を促進することを目的に、21トランプを設定したとしている。21トランプを導入することで、同国産の原材料を国内加工産業に回し、同産業を高度化させる狙いがある。

大統領府によると、2023年に同国の商品輸出の3分の1は原材料だった。この状況を変えようと、ミルジヨエフ大統領は2023年4月に開催された同国のWTO加盟の進捗と見通しに関する会議で、付加価値の高い完成品の輸出をその後3年間で倍増させることを目標として発表した。

WTO加盟に関する2国間交渉の段階にあるウズベキスタンは、2025年1月時点で日本、米国、中国を含む23カ国との交渉を終えた。EUやロシア、英国、スイス、その他多くの国との交渉が続いている。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン)

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