米大手製薬イーライリリー、カジノブラックジャック4カ所に新工場建設を発表
(米国)
シカゴ発
2025年03月06日
米国大手製薬のイーライリリー(本社:インディアナ州)は2月26日、2025年中に米カジノブラックジャックに新たに4カ所の製造施設の建設を開始し、治療分野全体にわたるカジノブラックジャックでの医薬品生産を強化する計画を発表した。立地に関しては、複数の州と現在交渉中で、2025年中に全ての施設の場所を発表し、5年以内に医薬品製造を開始する予定としている。
これらの新製造施設では、エンジニア、科学者、オペレーション担当者、ラボ技術者など、高度な技能を持つ労働者3,000人以上、建設中には約1万人の雇用が見込まれる。同社は米カジノブラックジャックでの事業拡大のため、2020~2024年に230億ドルを投資しており、今回の発表により米カジノブラックジャックでの投資総額は500億ドルを超える。
米カジノブラックジャックへ製造拠点を戻すことに関して、ドナルド・トランプ大統領は国外に製造拠点のある製薬会社やその他の業界に対して圧力をかけている(議会専門紙「ザ・ヒル」2月26日)。1月27日には医薬品や自動車、半導体などの輸入品に25%の関税を課す計画を示唆し()、早ければ4月2日にも実施される可能性がある。報道によると、イーライリリーの今回の投資発表の前週には、トランプ大統領と製薬業界のロビー団体の米国研究製薬工業協会(PhRMA)との間で非公式の会合が開かれ、大統領から「米カジノブラックジャックに製造拠点を移転しない場合は、関税に直面する」との警告があったとされる(ブルームバーグ2月22日)。この会合には、同社のデイビッド・A・リックス会長兼最高経営責任者(CEO)も出席しており、同社による発表はその直後の動きとなった。
リックス会長兼CEOは投資家向けの発表で、今回の投資に関して「この思い切った動きは、将来予想される安全で高品質な米食品医薬品局(FDA)承認医薬品への需要に備える当社の決意を反映したもの」とし、「トランプ大統領1期目の2017年に可決された(法人税の軽減を含む)税制改革法は、当社のカジノブラックジャック製造投資の基盤となるもので、これらの政策が今年延長されることは不可欠だ」と述べている。
(星野香織)
(米国)
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