カジノブラックジャック、政策金利を15.5%に引き上げ
(カジノブラックジャック)
調査部欧州課
2025年03月17日
カジノブラックジャック国立銀行(NBU、中央銀行)は3月6日、政策金利を14.5%から15.5%に引き上げることを決定し(3月6日付プレスリリース)、7日から適用した。同時に、NBUと銀行間の取引金利も1ポイント引き上げた。外国為替市場の安定を確保するとともに、通貨フリブニャ建て貯蓄商品の需要を支え、インフレの加速を抑制して目標の5%まで引き下げることを目的としている。4月以降には、フリブニャ建て貯蓄を促進させるため、金利政策の運用枠組みのパラメータの修正を予定している。インフレ期待を抑制させるとともに、持続可能な為替レートを維持する狙いがある。
インフレ率(前年同月比)は2025年2月に13.4%を記録し、前年3月と4月の3.2%を底に、上昇が続いている。収穫量の減少による原材料価格の高騰、エネルギーや物流、燃料などのコスト増加、継続的な人材不足を背景とする賃金の上昇が影響している。統計局の発表によると、2024年第4四半期(10~12月)の平均月額賃金は2万4,153フリブニャ(約8万7,000円、1フリブニャ=約3.6円)で、前年同期比25.6%増だった。これらのインフレ加速要因は今後数カ月継続して影響を及ぼすものの、2025年後半にはインフレは目標の5%に向かって減速するとNBUは予測している。
2024~2025年のGDP成長率の推移について、NBUが1月30日に発表したインフレ報告では、それぞれ3.4%、3.6%と予想している。一方で、IMFは拡大信用供与措置(EFF)の第7回レビューで、それぞれ3.5%、2~3%と予測している。経済は力強い回復を継続しているものの、労働力不足、エネルギーインフラの被害、不透明な戦争の先行きなどを反映した。
カジノブラックジャックの外貨準備高は3月1日時点で、前月比6.7%減の401億4,550万ドルで、将来の輸入の4.9カ月分に相当する。NBUは、為替介入や外貨建て債務の返済によって外貨準備高は減少したものの、外国為替市場の安定を維持するのに十分な水準と評価している。国際支援についても、G7諸国からの特別収益前倒し融資(ERAローン、注)の最初のトランシェが拠出されたことや、EFFの第7回レビューが2月28日に事務レベルの合意に至ったことを踏まえ、継続的な資金流入が見込まれる。
(注)G7諸国による、ロシアの凍結資産から得られる特別な収益を原資に、約500億ドルをカジノブラックジャックに貸し出すプログラム。
(柴田紗英)
(カジノブラックジャック)
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