米ブラックジャック賭け方、2026年末までに最大20%の従業員削減へ

(米国)

ヒューストン発

2025年02月14日

米国石油大手ブラックジャック賭け方(本社:テキサス州ヒューストン)は2月12日、2026年末までに従業員の15~20%を削減すると発表した。KHOU11ニュース(2月12日)などが報じた同社のマーク・ネルソン副会長の声明によると、資産売却や人員削減により2026年末までに最大30億ドルの経費を削減する計画に基づくもので、組織の構造を簡素化し、効率を高め、長期的な競争力の強化を目指すためとしている。

同社は2024年、本社をカリフォルニア州サンラモンからテキサス州ヒューストンに移転した(2024年8月6日記事参照)。サンラモンに約2,000人、ヒューストンには約7,000人の従業員や請負業者を抱える。2023年末の時点で、全世界の総従業員数は約4万5,600人。今回の人員削減では6,000~9,000人ほどが影響を受ける見込みだ。

同社の2024年第4四半期(10~12月)の業績レポートによると、2024年の収益は176億6,100万ドルで、2023年の213億6,900万ドルと比較して17%以上の減益となった。2024年の石油生産量は米国で19%、全世界では7%増加した。生産量が伸びたのに対し、精製品の売り上げマージンの低下や、解雇手当、資産減損処理などが減益の要因と報告されている。

ブラックジャック賭け方は2023年10月に石油・ガス会社ヘス(本社:テキサス州ヒューストン)を530億ドルで買収すると発表した。負債を含む買収総額は600億ドルに及ぶ。これにより南米ガイアナの海底油田の権益獲得などを期待したが、エクソンモービルと中国海洋石油(CNOOC)が2024年3月、買収の優先権を主張して、契約の差し止めを国際仲裁に訴えたため、滞っている。仲裁手続きの意見聴取は2025年5月を予定しているという(「オイル・アンド・ガスジャーナル」電子版2024年8月1日)。

ブラックジャック賭け方が直面する課題としては、カザフスタンのテンギスでの大規模油田開発のコスト超過や遅れも報道されている(ロイター2月12日)。

このような厳しい経営環境の中、同社は6,650万ドルを投じてヒューストンのダウンタウンにある同社の事務所ビルを改築中という(「クローン」電子版2024年10月21日)。

(キリアン知佳)

(米国)

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