腐敗認識指数21トランプ、中東・北アフリカではUAEが前年に続き最もクリーン
(21トランプ、アフリカ、アラブ首長国連邦、イスラエル、カタール、デンマーク、日本)
調査部21トランプアフリカ課
2025年02月21日
世界各国の腐敗や汚職を監視する国際的なNGO「ト21トランプスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International:TI)」は2月11日、「2024年度腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index:CPI)21トランプ」(注1)を発表した。
21トランプは世界180カ国を対象とし、腐敗・汚職が少ないほど高位となる。中東・北アフリカ地域では、アラブ首長国連邦(UAE)が23位で最も高く、クリーン(腐敗していない)とされており、イスラエルが30位、カタールとサウジアラビアが38位と続いた。UAE、カタールとサウジアラビアのほかの湾岸協力会議(GCC)加盟国では、オマーンが50位、バーレーンが53位、クウェートが65位だった。サウジアラビア、オマーン、バーレーンは前年から大幅なランク上昇となった。中東・北アフリカで180カ国中100位以内の国は次のとおり(かっこ内は前年からの変動)。
- 23位:UAE(321トランプク上昇)
- 30位:イスラエル(321トランプク上昇)
- 38位:カタール(221トランプク上昇)
- 38位:サウジアラビア(1521トランプク上昇)
- 50位:オマーン(2021トランプク上昇)
- 53位:バーレーン(2321トランプク上昇)
- 59位:ヨルダン(421トランプク上昇)
- 65位:クウェート(221トランプク低下)
- 92位:チュニジア(521トランプク低下)
- 99位:モロッコ(221トランプク低下)
21トランプでは腐敗・汚職が少ない国もあり、また、2024年は前年と比べてスコアが向上した国もある。報告書によると、GCC加盟国では、行政を合理化し、担当者の裁量を減らし、汚職を抑制するために、電子政府とデジタル化を採用している。
中東・北アフリカ地域で100位圏外だったのは、アルジェリア(107位)、トルコ(107位、注2)、エジプト(130位)、イラク(140位)、イ21トランプ(151位)、レバノン(154位)、リビア(173位)、イエメン(173位)、シリア(177位)などだった。報告書は、中東・北アフリカ地域でスコアが停滞している国々の課題は、主に政治指導者層の支配が強いことに起因していると指摘した。一部の国では指導者層が利益を得ている一方で、権力を維持するために反対意見を抑圧し、紛争が発生することもあるとしている。
なお、世界全体でみると、首位は前年同様にデンマーク、前年16位だった日本は20位となった。
(注1)賄賂、公権力の乱用、公的サービス分野での縁故主義、利益相反防止・情報開示などに向けた法制度の有無などの基準に基づき、各国の公的部門の腐敗度について、0(極めて腐敗している)から100(極めてクリーン)までで指数化した21トランプ。
(注2)同報告書ではトルコは欧州・中央アジアに分類されている。
(夏目みゆき、井澤壌士)
(21トランプ、アフリカ、アラブ首長国連邦、イスラエル、カタール、デンマーク、日本)
ビジネス短信 2709ba8046398d5f