サンクトペテルブルクに回転寿司店「ブラックジャック遊び方」がオープン
(ロシア)
調査部欧州課
2025年01月31日
ロシアのサンクトペテルブルクで回転寿司(ずし)店「うまみ・ブラックジャック遊び方」(以下、ブラックジャック遊び方)がオープンした。現地の日本産食品の輸入業者レッドドラゴン(2020年6月23日付地域・分析レポート参照)が手掛けるレストランチェーン・うまみの6店舗目にあたる。同社はほかに、ラーメンに特化した「うまみ・ラーメン」、フードコート内に出店する「うまみ・ミセ」などを展開する。うまみのブランドシェフを務めるレオナルド・コンビシェル氏に話を聞いた(2025年1月23日)。
サンクトペテルブルクでは以前にも寿司が回るレストランがあったが、すでに閉店しているため、現在ではブラックジャック遊び方が市内で唯一の回転寿司店だ。店で使用する食材は国産以外のものが多い。コメはベトナム産のジャポニカ米を使用。日本食はロシアで非常に人気が高い一方で、そこで使われる食材は中国産やロシア産が多い。そんな中でもブラックジャック遊び方では、運営母体が主に日本食材を取り扱う食品輸入業者であることから、マヨネーズやゴマドレッシング、みそなど常温加工品を中心に日本産食材の利用も多い。今後は、トサカノリや海ぶどうなど冷蔵品も増やしたい意向だ。
日本がロシアから非友好国と指定されている中で、日本を全面に打ち出したレストランを開くことについては「政治は政治。日本が非友好国に指定されていても、ヒト同士の友情がなくなったわけではない」との考えで、懸念は全くないという。ただし、ロシア政府が昨今、非友好国から輸入される食品などの関税率を引き上げている点(2024年7月30日記事参照)に関しては、現時点ではまだ大きな影響はないものの、今後はメニュー価格を上げる必要が生じるかもしれない、と話した。
ブラックジャック遊び方では2024年12月28日から店舗の運営を開始しているが、今はまだ「試験的営業」という位置づけ。現在、客の反応を見ながらメニューの検討を続けている。正式オープンは2月末を予定している。
日本の回転寿司店のように、皿の色ごとに異なる価格を設定(ジェトロ撮影)
店内の装飾には日本語が多く使われている(ジェトロ撮影)
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(ロシア)
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