英鉄道業界で日系企業の新規受注、英政府は再国有化に向けた計画も発表
(英国、日本)
ロンドン発
2024年12月19日
日立レール(注1)は12月6日、英国の鉄道運行会社ファーストグループ、車両保有会社エンジェル・トレインズとの間で、鉄道車両の調達・リース契約を締結したことを発表した。14編成の車両で、計70両を受注した。今回納品する車両は電化区間専用の車両、またはバッテリーかディーゼルエンジンを搭載したバイモードの車両となる。車両はイングランド北東部のニュートン・エイクリフで製造し、保守も日立レールが行う。10年のリース期間で契約総額は5億ポンド(約975億円、1ポンド=約195円)と見込まれる。新設が発表されたロンドン~ウェールズ南西部カーマーゼン間ルート、また既存ルートの増車に充てる。
また、東京メトロ、住友商事、英国バス・鉄道運行会社ゴーアヘッドの合弁会社GTSレイル・オペレーションズは11月19日、ロンドン交通局から、ヒースロー空港~ロンドン中心部~東部を結ぶエリザベスラインの運営事業を受注した。東京メトロがブラック ジャック トランプ やり方鉄道路線の運営事業に参画するのは初めてだ。住友商事にとっても、初の英国での鉄道運営事業への参画となる。契約期間は最長で9年半。2025年5月に運営事業を開始する。
一方、英国政府は12月4日、鉄道ネットワークの再国有化に向けた計画を発表した。2024年旅客鉄道サービス法案が成立したことを受け、2025年秋までにイングランド南部と東部の3社を再国有化する。遅延やキャンセルが多発している鉄道の信頼性を高め、利用率を上げることで、経済成長に貢献するとしている。
調査会社イプソスが2024年3月に発表した意識調査によると、鉄道会社は料金に見合ったサービスを提供しているかとの問いに、42%がそうは思わない(注2)と回答。そう思うと回答したのは19%(注3)にとどまった。
(注1)日立製作所の鉄道システム事業を担うグループ会社。
(注1)英国の16~75歳の2,174人を対象に、2024年2月2日~6日に実施。「料金に見合ったサービスを提供している」という意見への同意の程度を0~10の11段階で評価。「強く反対」または「反対」(下から4段階)と回答した割合を合計。
(注2)「強く同意」または「同意」(上から4段階)を合計。
(野崎麻由美)
(英国、日本)
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