福州市、食品・水産品加工産業スタディミッションを開催
(中国)
広州発
2024年12月17日
「福建省福州市食品・水産品加工産業スタディミッション」が11月28~29日に開催され、日系企業11社が参加した。主催は中国・福州市商務局で、ジェトロが協力した。福建省は中国における食品・水産品加工産業の主要集積地として、特に茶葉、果物、水産物などの品目で知られている。今回のミッションを通じて、現地の食品・水産品加工産業のビジネス21 トランプを入手し、日系企業の事業拡大につなげることが期待される。
初日の11月28日午後、福州市に到着したミッション参加企業は、福州市商務局主催の歓迎会に出席したのち、福州市内の商業施設を視察した。
11月29日午前、ミッション参加企業を対象に福州市が同市の投資環境を紹介する説明会を行った。説明会には、福州市商務局の林汉隽局長のほか、福州市の馬尾区、長楽区、連江県の商務部門担当者が複数登壇し、福州市の経済概況や各区・県の産業の発展状況などについて紹介した。福州市商務局によると、2023年の福州市の水産物生産量は307万5,000トン(全国2位)、漁業生産額は691億8,500万元(約1兆4,530億円、1元=約21円、全国1位)という。輸出について、2023年の福建省の水産品輸出額は73億900万ドルと、中国全体の水産品輸出総額の36.8%を占めるという。福州市は水産品の養殖から加工、貿易までの産業チェーンが構築されており、主要製品には魚丸(つみれ)、ウナギ、アワビ、コンブなどがある。
11月29日午後には、ミッション参加企業は、日中合弁の食品加工企業1社と福建海峡水産品取引センターを訪問した。福建海峡水産品取引センターの責任者によると、同センターは総面積が30万平方メートルを超え、全国最大の水産物取引市場だ。周辺地域および東アジア、東南アジアなどの水産物を取り扱っており、年間取引額は100億元を超えるという。参加者からは、「漁業関連の商材を取り扱っているので、こういった産業が集積している地域を訪問でき、今後のビジネス展開に役に立つ」という声が聞かれた。
(汪涵芷)
(中国)
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