英政府系の開発金融、COP29に合わせアジア、アフリカ向けの支援発表

(英国、アジア、アフリカ)

ロンドン発

2024年12月05日

英国の政府系開発金融機関ブリティッシュ・インターナショナル・インベストメント(BII)は11月11日、アゼルバイジャンで開催された国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)に合わせ、アジアとアフリカ向けのクライメートファイナンスに関する取り組みを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

まず、シンガポールのペンタグリーン・キャピタルとともに、「アジアの脱炭素化への移行(トランジション)融資パートナーシップ(FAST-P)」の下で、ブレンドファイナンス(注)を提供するプログラム「グリーン投資パートナーシップ」の開発に取り組む()。同プログラムでは、東南アジアの再生可能エネルギー(再エネ)、電気自動車(EV)インフラ、水・廃棄物管理などを含むインフラプロジェクトに対する資金動員を行う。

また、インドでは、同国の電力インフラトラストのインディグリッド(IndiGrid)、ノルウェー開発途上国投資基金(Norfund)と、送電網や蓄電池を用いたエネルギー貯蔵システムに関する入札向けプラットフォーム「エネルグリッド(EnerGrid)」の創設に対して、3億ドルを投じる。

アフリカでは、アフリカゴーグリーン基金(AGGF)に1,600万ドルを拠出すると発表した。AGGFは気候変動に対する強靭(きょうじん)性を強化するプロジェクトを支援するために作られた基金で、電動モビリティ、エネルギー効率性、クリーンな調理方法などを対象に、資金アクセスを提供する。

ナイジェリアでは、同国のインフラクレジット(InfraCredit)に3,000万ドルの支援を約束した。太陽光ミニグリッドなど分散型の再エネプロジェクトへの追加資金動員を目指し、同国のエネルギーへのアクセス不足への対処を支援する。

11月25日にはエジプトのグリーン移行、零細・中小企業(MSME)の支援のために、同国の大手銀行アラブ・アフリカ国際銀行(AAIB)が発行するサステナビリティ債券の引き受けを発表した。国際金融公社(IFC)、欧州復興開発銀行 (EBRD)とともに、計5億ドル分を引き受ける。うち75%はエネルギー効率の向上や再エネプロジェクトなどのグリーンファイナンスとして、残りはMSME向けとして割り当てる。

COP29に合わせて、英国輸出信用保証局(UKEF)も、カジノ ゲーム 無料国有電力会社PLNと協定を締結した。カジノ ゲーム 無料エネルギー移行支援に向け、英国の製品・サービスを用いるプロジェクトについて、カジノ ゲーム 無料バイヤーのファイナンス支援を行う。

(注)公的開発資金や慈善事業資金と民間資金を組み合わせて、投資規模を拡大する仕組み。民間資金のみでは投資が難しいプロジェクト向けの資金調達手段として利用される。

(ワルダ・ホリー)

(英国、アジア、アフリカ)

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