日本の地理的表示39件が英国で新たに保護、EUでの相互保護件数と同等に

(英国、日本)

ロンドン発

2024年12月20日

日英包括的経済連携協定(EPA)に基づく地理的表示相互保護の対象産品の改正が12月20日に発効し、日本の農林水産物および酒類の地理的表示39件が英国で新たに保護されることとなった。2024年2月29日にも38件が追加されており、通算で132件の地理的表示が英国で保護対象となる。これにより、日EU・EPAに基づきEUで保護されている131件を初めて上回ることとなった。

今回追加されたのは、「飛騨牛」「伊達のあんぽ柿」「山形ラ・フランス」「行方かんしょ」「八代生姜(しょうが)」など農林水産物32件と、清酒の「佐賀」「長野」「新潟」「滋賀」、ワインの「大阪」「長野」「山形」で酒類7件。

英国では対象だがEUで対象ではないものとして「浄法寺漆」「わかやま布引だいこん」、「ところピンクにんにく」、EUでは対象だが英国で対象でないものとして「田浦銀太刀」、「網走湖産しじみ」があるが、酒類では英国とEUで対象が完全一致するなど、英国とEUで相互保護の対象がほぼ同じになったことで、日本の輸出業者や欧州の輸入業者にとって欧州全体での流通を前提としたブランディングがしやすくなる。

英国ではこれまでも、すでに英国で保護されている「球磨焼酎」や「和歌山梅酒」について、地理的表示を強調するかたちでプロモーションが展開されており(2023年10月30日記事参照)、英国向け輸出拡大の弾みになることが期待される。

これまでに相互保護されている地理的表示の一覧は、農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますおよび国税庁外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのウェブサイトで確認ができ、今回新たに相互保護されることとなった地理的表示の一覧は、外務省の報道発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでも確認できる。

(林伸光)

(英国、日本)

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