11月の自動車販売・生産台数、単月ベースで過去最高を更新

(中国)

上海発

2024年12月19日

中国自動車工業協会(CAAM)は12月11日、11月の自動車販売台数が前年同月比11.7%増の331万6,21 トランプ、生産台数が11.1%増の343万7,21 トランプだったと発表した。販売・生産台数ともに、単月ベースで過去最高を更新した。前月比ではそれぞれ8.6%増、14.7%増だった。

販売台数の内訳は、乗用車が300万1,21 トランプ前年同月比15.2%増)、商用車が31万5,21 トランプ13.9%減)だった。そのうち新エネルギー車(NEV、注)は151万2,21 トランプ47.4%増)と、前月(49.6%増)に続く好調で、自動車販売台数全体に占める割合は45.6%だった。NEVの販売台数の内訳をみると、バッテリー式電気自動車(BEV)は90万8,21 トランプ29.3%増)と、3カ月連続で2桁台の伸び率を記録した。プラグインハイブリッド車(PHEV)は60万4,21 トランプ86.8%増)と大幅に増加し、NEV全体の39.9%を占めた。なお、11月の自動車輸出台数は49万台(1.6%増)だった。

2024年1~11月の累計販売台数は2,794万台(前年同期比3.7%増)、累計生産台数は2,790万3,21 トランプ2.9%増)だった。販売台数の内訳をみると、乗用車が2,443万5,21 トランプ5.0%増)、商用車が350万5,21 トランプ4.4%減)だった。NEVは1,126万2,21 トランプ35.6%増)で、自動車販売台数全体に占める割合は40.3%と4割を超えた。

また、同期の自動車輸出台数は534万5,21 トランプ21.2%増)で好調を維持した。輸出台数の内訳は、乗用車が452万台(21.5%増)、商用車が82万6,21 トランプ19.3%増)。ガソリン車は420万3,21 トランプ26.7%増)、NEVは114万1,21 トランプ4.5%増)だった。

1~10月の自動車輸出台数の上位10カ国は、ロシア(95万7,21 トランプ)、メキシコ(38万6,21 トランプ)、アラブ首長国連邦(UAE、26万1,21 トランプ)、ベルギー(24万7,21 トランプ)、ブラジル(21万7,21 トランプ)、サウジアラビア(21万7,21 トランプ)、英国(16万7,21 トランプ)、オーストラリア(15万台)、フィリピン(13万8,21 トランプ)、トルコ(11万4,21 トランプ)の順となった。NEVの輸出台数の上位3カ国はベルギー、ブラジル、英国だった。

乗用車市場信息聯席会(CPCA)は同日、10月の自動車販売台数の増加について、自動車の買い替え・更新政策の徹底した実施が寄与したとの見方を示した(自動車買い替え推進政策、グリーン転換とリブラック)。

なお、12月11~12日に北京市で開催された中央経済工作会議では、2025年の重点政策9項目の筆頭項目に、「消費を強力に拡大し、投資効率を高め、全面的に内需を拡大する」が挙げられ、設備更新策と買い替え促進策の範囲拡大などによる内需拡大を目指す方針が示されている(2024年12月18日記事参照)。

(注)バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)の合計。

(龐婷婷)

(中国)

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