中国ラオス鉄道、開通から3周年

(ラオス、中国)

ビエンチャン発

2024年12月06日

中国ラオス鉄道は2021年12月の開通から12月3日で3周年を迎えた(2021年12月9日記事参照)。ラオス区間を運営するラオス中国鉄路は、3年間の累積で全区間(中国・昆明~ラオス首都ビエンチャン間1,035キロ)の旅客数は4,300万人(列車数は6万本)、貨物量は4,830万トン(1万5,000本)となったと発表した。うちラオス区間の旅客数は741万人、貨物量は1,074万トン、鉄道を利用したクロスボーダー輸送は3,000品目を超える1,060万トン、440億元(約9,240億円、1元=約21円)に達したと説明した。

中国の昆明税関によると、2024年1~11月では、中国ラオス鉄道を通じて434万トンの輸出入商品を通関した金額は168億元だったという。中国鉄路昆明局によると、同鉄道を利用した国際旅客数(注1)は108カ国・地域から34万人(列車数は1,500本)を超え、中国区間の旅客列車数は開通当初の1日8本から86本へ、ラオス区間は1日4本から16本に増加したという(注2)。

なお、中国政府は新型コロナウイルス収束後の対外開放政策として、2023年12月からフランスなど6カ国の一般旅券所持者に対してビザ免除を開始し、2024年11月30日からは日本を含む9カ国にビザ免除を付与しており(2024年11月25日記事参照)、現在の免除対象国は合計38カ国となった。この措置による今後の鉄道利用者の増加も期待されている。

写真 21 トランプ南部・雲南省に位置するモーハン駅(ジェトロ撮影)

中国南部・雲南省に位置するモーハン駅(ジェトロ撮影)

(注1)クロスボーダーによる国際旅客の一貫輸送は、2023年4月13日から開始された()。

(注2)過去の各種の報道や発表値などから推定すると、2022年(2021年12月分を含む)の旅客数は890万人(うち中国区間745万人、ラオス区間145万人)、クロスボーダー輸送は246万トン。2023年の旅客数は1,600万人(うち中国区間1,340万人、ラオス区間260万人)、クロスボーダー旅客数は11万人、クロスボーダー輸送は388万トン。2024年(12月2日まで)の旅客数は1,810万人(うち中国区間1,470万人、ラオス区間340万人)、クロスボーダー旅客数は23万人、クロスボーダー輸送は430万トン程度とみられる。

(山田健一郎)

(ラオス、中国)

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