香港国際空港、3つの滑走路の同時運用を始動
(香港)
香港発
2024年12月05日
香港国際空港を運営する香港空港管理局は11月28日、3つの滑走路を同時運用するシステムがフル稼働したことを発表した。
3本目となる北滑走路は2016年8月に着工し、2022年11月に完成して運用開始したが、誘導路建設や滑走路舗装などの再配置工事のため、中央滑走路を一時的に閉鎖したことから、2本の滑走路での運用となっていた。その後、再配置工事の完了に伴い、9月に中央滑走路での飛行検査、10月には航空機事故対処訓練がそれぞれ完了した。11月28日以降は3本の滑走路を同時運用するシステムのフル稼働に伴い、航空交通の需要に合わせて、香港国際空港での航空機の離着陸回数が徐々に増加する予定だ。空港の稼働能力拡大により、国際ハブ空港としての地位は一層高まることが期待されている。香港国際空港は今後10年間で年間1億2,000万人の乗客にサービスを提供し、1,000万トンの貨物を取り扱うことを目標としている。
3つの滑走路の運用開始式で、李家超(ジョン・リー)行政長官は「今年(2024年)は中国成立75周年であり、香港国際空港の3本の滑走路システムも同じ年に正式に運用開始となった。このシステムは、各国からの乗客や貨物をより多くの目的地に運び、中国本土にアクセスする世界中の乗客と物流により、多くの選択肢を提供するだろう。香港国際空港は広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)と世界を結びつける重要なゲートウェイで、社会経済の発展に戦略的な役割を果たしている」と強調した。
〔何樂晴(エスター・ホー)〕
(香港)
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