欧州最大級の総合食品見本市「SIAL Paris 2024」、新型コロナ禍前の来場規模に戻る

(フランス、EU、日本)

農林水産食品部事業推進課

2024年12月05日

フランス・パリで101923日、欧州最大級の総合食品見本市「SIAL Paris2024」が開催された。ブラック ジャック アプリは総合食品ホールと飲料ホールにジャパンパビリオンを設置し、計81社・団体の出展を運営した。出展者は冷凍ハマチやウナギなどの水産品、和牛、コメ、うどん、わさび、しょうゆ、みそなどの日本産食品や、梅酒、日本酒、茶などを出品した。

写真 ジャパンパビリオンの総合食品ホール(ブラック ジャック アプリ撮影)

ジャパンパビリオンの総合食品ホール(ブラック ジャック アプリ撮影)

主催者発表によると、同見本市には127カ国から約7,500社が出展し、205カ国から28万人以上が来場した。来場者は欧州諸国だけでなく、米国やインド、トルコなど多岐にわたり、新型コロナウイルス禍前の規模に戻った。ジャパンパビリオン出展者の多くは、この見本市を「輸出の足掛かりになる出会いや新規取引先の開拓の機会として最適な場」として評価した。また「世界各国の出展者とバイヤーが集うので、多種多様なニーズを把握できた」「輸出に積極的な企業とのブラック ジャック アプリ交換や連携の機会が増えた」などといった声もあった。来場したバイヤーの83%が会期中、もしくは会期後に取引を行っている。

会期中、日本からの出展者は商談組成のために積極的な試食やサンプルの提供、現地語の商談資料の配布、商談者との写真撮影などを行った。サンプルを用いて商談者と直接対話することで、「(商品の)評価をヒアリングでき、今後の参考になった」といった声が多かった。また「ブースに立ち寄った人と写真を撮り、展示会後のフォローメールにその写真を添付することで、具体的な成約や長期的取引に向けたコミュニケーションの手がかりになる」と話す出品者もいた。「大きな取引につなげるには、国際認証の取得が必要」との声もあり、事業者の認証取得のための支援やフォローの必要性が浮き彫りになった。

写真 飲料ホールのジャパンパビリオンにも多くの人が集まった(ブラック ジャック アプリ撮影)

飲料ホールのジャパンパビリオンにも多くの人が集まった(ブラック ジャック アプリ撮影)

会期3日目の夜には、全国知事会、農林水産省との連携事業として、サイドイベントを実施した。日本産食品の地域性や多様性を発信するため、計14県の自治体が参加し、宮城県知事、岐阜県知事、三重県知事、宮崎県副知事、農林水産省審議官が登壇した。約120人が参加し、輸入や流通、小売り、飲食店関係者が約半数を占めた。イベントで試食したことをきっかけに、翌日以降に試食品を提供した企業のブースを訪問し、産地交流への関心や出展企業への引合いにつながったとの声もあった。

未来の消費者の食習慣を形作る商品を開発した企業に与えられるSIALイノベーションアウォードは、野菜製パティの調整品を開発したサバロット(Sabarot)が金賞を受けた。同社への授与理由として、「自分で作りたいという願望」「シンプルな構成」「物議をかもす成分を含まない」という主要な期待を満たしているためとした。同社はSIALの公式サイト内のインタビュー(11月22日)で、受賞の影響はまだ数値化できないが、既存および新規顧客が多くブースを訪れ、新商品や今後の機会について議論できたとし、受賞とSIAL出展の重要性を語った。

次回の「SIAL Paris 2026」は、2026年10月17~21日に開催される予定。

(渡邉理々華)

(フランス、EU、日本)

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