「フィンテック・ウイーク2024」開催、金融分野のAI活用を促進
(香港)
香港発
2024年11月01日
香港特別行政区政府の財務事務・庫務局とインベスト香港が主催する「香港フィンテック・ウイーク2024」が10月28日から11月1日まで開催されている。第9回の開催となる今回のテーマは「フィンテックの新たな道を照らす」だ。
陳茂波(ポール・チャン)財務長官は初日の基調講演で「国際金融センターとして香港の金融市場は、人工知能(AI)の応用に対してオープンかつ慎重だ。われわれは市場動向を注意深く監視し、中国本土とブラック ジャック オンラインの経験を活用し、中国本土と国際的なデータを連携させ、情報の自由な流れをもたらす香港の利点を最大限に活用し、現地の事情に合わせた『新たな質の生産力』の開発を加速させるため、金融分野のAIの応用を促進する」と述べた。
また、財務事務・庫務局の許正宇(クリストファー・ホイ)局長は講演で「香港政府は、金融規制当局や業界関係者と健全で持続的な市場環境を構築し、金融機関が機会を得て、責任をもってAIを導入することを促進する。(香港には)金融機関、会計務所、ソリューション提供者が利用可能なAIモデルやインフラが整っており、これらのリソースを最大限に活用することを推奨する」と述べた。
財務事務・庫務局は同日、「金融市場のAIの責任ある応用に関する政策方針」を発表した。政策方針の主なポイントは次のとおり。
(1)金融サービス部門のAIの応用は、データドリブンで、もろ刃のつるぎという面もあり、かつダイナミックという特性がある。政府は金融サービス部門によるAI導入と発展を促進するが、サイバーセキュリティー、データプライバシー、知的財産権の保護などの潜在的な課題に対処するため、デュアルトラック・アップローチを採用する。
(2)金融機関はAIガバナンス戦略を策定し、AIシステムの導入・活用方法の方向性を示さなければならない。AIシステムの調達、利用、管理には、リスクベースアプローチを採用すべきで、潜在的なリスクを軽減するには人間の監視が不可欠だ。
(3)香港科技大学は、金融サービス業界が大学開発のAIモデルとコンピューティングリソースを活用できるよう、アドバイスや訓練サービスを提供する。
(4)金融規制当局はAIの最新動向や国際的な慣行と歩調を合わせるため、既存の規制やガイドラインを継続的に見直し、適宜更新する。
(5)警察は、AIがサイバー犯罪取り締まりにもたらす課題に対処するため、国際機関や法執行機関、AI業界とのブラック ジャック オンライン交換を行う。また、AI技術がもたらすチャンスとリスクについて、一般市民の認識と理解を高める。
(松浦広子)
(香港)
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