中小企業庁、起業家向け支援イベント「Biban24」開催
(サウジアラビア)
リヤド発
2024年11月25日
サウジアラビア中小企業庁(Monshaaat)は11月5~9日の5日間にわたって、10回目となる中小企業や起業家向け支援イベント「Biban24」を開催した。2024年は「グローバルチャンスの目的地」と題し、国内外の起業家のために同国の起業に関わるエコシステムを強化することに焦点を当てた。
中小企業庁のサミ・イブラヒム・アール・フサイニ長官は「今年の会合はサウジアラビアにおけるアントレプレナーシップを支援するための多くの革新的な取り組みを発表する場となったことを誇りに思う」と述べた。18万人以上の来場者が集い、中小企業セクターにおける同国の発展を支援するための数多くの機会が提供され、354億リヤル(約1兆4,514億円、1リヤル=約41円)を超える合意や取り組みが発表された。
70社を超える国内外のインキュベーターやアクセラレーターも参加し、起業家と投資家のコラボレーションを強化するとともに、同国におけるイノベーションと経済成長を促進する包括的な環境を提供することを目指した。サウジアラビア国営通信(SPA)によれば、Biban24は「インキュベーターやアクセラレーターにとって、支援するプロジェクトを紹介する重要な機会である」「投資家と直接関わるユニークなプラットフォームを提供している」と参加企業が述べているという。
会合には、72カ国から1,300社以上のスタートアップ企業が参加した。前年に続き、アジア地域からは韓国企業の出展が目立ち、化粧品、美容機器、アクセサリーの3つの主要カテゴリーの企業が約20社参加した。また、中小企業庁は、韓国の中小ベンチャー企業部と両国間の革新的なプロジェクトを発展させ、アントレプレナーシップの分野における協力を強化することを目的とした協力協定を会合中に締結した。
最終日には、中小企業庁がムハンマド・ビン・サルマン財団(Misk Foundation)とスタートアップを支援するグローバル・アントレプレナーシップ・ネットワーク(GEN)の協力の下に開催したアントレプレナーシップ・ワールドカップの最終選考が行われた。サウジアラビア企業6社を含む世界50カ国以上から100社のスタートアップ企業が参加し、サウジアラビアの企業が1位、シンガポールの企業が2位、ガーナの企業が3位をそれぞれ獲得した。
(平田若菜)
(サウジアラビア)
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