サウジアラビア政府、2025年国家予算を発表
(サウジアラビア)
リヤド発
2024年11月29日
サウジアラビア政府は11月26日、総額1兆2,850億リヤル(約51兆4,000億円、1リヤル=約40円)の歳出規模の2025年国家予算を発表した。9月末に発表した2025年度予算編成案で発表した歳入、歳出額からの変更はないが、2024年実績見込み値への修正を行った(ブラック ジャック ディーラー)。
それによると、2025年の歳入は2024年予算編成時比1.0%増、2024年歳入実績見込み比3.7%減の1兆1,840億リヤルとなった。2025年の歳出は2024年予算編成時比2.7%増、2024年歳出実績見込み比4.5%減の1兆2,850億リヤルとした(添付資料表1参照)。
2025年予算について、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相は、現地調達率と非石油製品の輸出額の増加への取り組みを強調した。さらに、国家改革戦略「ビジョン2030」を実現するためのプログラムを継続的に実施し、投資プロジェクトに貢献する民間部門の役割を強化することで、政府が包括的かつ持続可能な経済開発に重点を置き続けることを可能にするアプローチだと強調した。また、中長期的な財政の持続可能性を確保しつつ、変革的な支出を通じて経済成長を促進するという政府のコミットメントも確認した。さらに、規制・構造改革を継続し、生活水準の向上、民間部門の強化、ビジネス環境の改善を目指した政策を展開すると述べた。
2025年の歳出を支出項目別にみると、最大の歳出項目は「軍事」の2,720億リヤル(2024年歳出実績見込み比5.0%増)だった。これに「医療・社会開発」の2,600億リヤル(増減なし)、「教育」の2,010億リヤル(増減なし)、国際機関への拠出などが含まれる「一般項目」の1,920億リヤル(同4.95%減)が続く(添付資料表2参照)。
(平田若菜)
(サウジアラビア)
ビジネス短信 e18425bd79951367