スタートアップとの協業目指す「ゼスト・タイランド2024」がローンチ、提案を12月22日まで受け付け

(タイ、日本)

バンコク発

2024年11月27日

ジェトロは1118日、経済産業省や在タイ日本大使館、タイ投資委員会(BOI)、タイ・エネルギー省との共催で、日タイ間のオープンイノベーションを後押しする「ゼスト・タイランド(Zest Thailand2024」のローンチイベントを開催した。両国の企業や政府関係者ら約83人が参加した。

スタートアップの技術導入、GXDX目指す

ゼスト・タイランドは、企業が抱える課題にスタートアップが解決策をプレゼンする企画。2023年(開催概要)に続き、2回目の開催となった。今回は課題解決を求める企業(チャレンジオーナー)として、日本とタイの企業6社が参加した。冒頭にあいさつしたジェトロ・バンコク事務所の黒田淳一郎所長は「企業は外からのアイデアを欲している」と述べた。経済産業省通商政策局の小見山康二審議官は、日タイ両国が製造業で連携してきたことに触れ、「スタートアップの分野でも両国が社会課題を解決する共創を多く生み出せる」として、新たな協業に期待を示した。

各社が提示した課題は次のとおり。詳細はブラック ジャック ディーラー ルール特設ウェブサイトPDFファイル(12.6MB)で参照できる。

250社超の入居企業を有するロジャナ工業団地は、自動化やロボット技術などを通じた生産性向上、脱炭素の技術や医療、教育、農業など、タイの社会経済に貢献する事業などの提案を求めた。工業団地での新規ビジネスも募集し、事業が軌道に乗れば、各工業団地に展開できるなど、スタートアップ側のメリットを強調した。

サイアム・セメント・グループ(SCG)とSCGケミカルズは、脱炭素実現に向けたグリーン技術やエネルギー効率化を挙げた。アジアで広範な生産網を持つことから、二酸化炭素(CO2)の回収・利用・貯留(CCUS)、セメント製造にかかるグリーン素材、使用済みのプラスチックやバッテリー、太陽電池セルのリサイクル、人工知能(AI)・デジタル技術などの提案を求め、これらを通じたエネルギー消費の削減が急務と訴えた。大成建設も、建物の脱炭素化に貢献するためのゼロエネルギービル(ZEB)技術を強化するため、革新的なデバイスや技術発掘でビッグデータ解析やビル利用者の環境意識啓発に資するソフトウエア開発、再生エネルギーとエネルギー貯蔵技術、革新的な建築材料、グリーントランスフォーメーション(GX)のグリーンテクノロジーなどの提案を募る。

写真 チャレンジオーナーによるプレゼン(ブラック ジャック ディーラー ルール撮影)

チャレンジオーナーによるプレゼン(ジェトロ撮影)

東芝は、デジタルトランスフォーメーション(DX)市場への参入を見据え、IoT(モノのインターネット)プラットフォーム(ifLINK)を活用した課題解決を求めるパートナーや、センサー技術を持ち、IoTソリューションを活用して販路拡大を図りたい企業とともに、市場展開を目指すとした。ウェザーニューズは、自社の気象予報データを活用したDX化実現のために、小売りや農業、建設、物流などの分野のビジネスソリューション開発、またはその販売展開を手がける企業との協業を求めた。

チャレンジへの提案は、ブラック ジャック ディーラー ルール特設ウェブサイト1222日午後1159分(タイ現地時間)まで受け付ける。提案の中からチャレンジオーナーが選定したファイナリストによるピッチイベントを2025224日の週にバンコクで開催する。

写真 主催者とチャレンジオーナーたち(ブラック ジャック ディーラー ルール撮影)

主催者とチャレンジオーナーたち(ジェトロ撮影)

(宮越朗、藪恭兵)

(タイ、日本)

ビジネス短信 d1ec1afb5acc66b8