JERA、サウジアラビア2地区で新たにガス火力IPP事業者に選定

(サウジアラビア、日本)

リヤド発

2024年11月25日

JERAは11月19日、パートナー2社とともに、サウジアラビア中部のルマ(Rumah)地区および、東部のナイリヤ(Nairyah)地区において、新たにガス火力IPP事業者(注1)に選定されたと発表した。発電容量1,800メガワット(MW)のコンバインドサイクルガスタービン発電所(注2)をそれぞれの地区に建設する。2028年の商業運転開始を予定。

JERAは、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営エネルギー会社(TAQA)およびサウジアラビアの総合建設会社であるアルバワニ・キャピタル(AlBawani Capital)とともに、当該ガス火力IPP事業の公募に応募し、開発事業者に選定された。本IPP事業により発電された電力は、サウジアラビアの政府系電力会社、サウジアラビア電力調達会社(Saudi Power Procurement Company:SPPC)に売電される。また、JERAは、本IPP事業で排出される二酸化炭素(CO2)に対して、将来的に炭素回収技術導入による脱炭素化も検討するとしている。

JERAは2024年3月にも、サウジアラビア東部のジュベイル地区において、TAQAとともにガスコジェネレーション設備を建設し、商業運転後に電力・蒸気を販売する契約を結んだことを発表していた。

サウジアラビアでは近年、総発電量が増加しており、再生可能エネルギー発電所の建設が進む一方、火力発電においては、石油火力発電よりもクリーンな天然ガス火力発電の総発電量に占める割合が増加している。

(注1)Independent Power Producer:独立系発電事業者。

(注2)ガスタービンで発電する際に発生する高温の排ガスを排熱回収ボイラにおいて熱回収し、回収した熱で蒸気を発生させ、蒸気タービンで熱回収・再度発電を行う発電所。

(長澤諒祐)

(サウジアラビア、日本)

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