成都市、日系企業視察ツアーと投資説明会を開催
(中国)
成都発
2024年11月11日
中国・四川省成都市政府は10月21日から23日にかけて、「日系企業成都視察ツアーおよび成都対日開放協力プロモーション投資説明会」(以下、本イベント)を開催した。同市が日本との協力を期待する医療・健康、文化・コンテンツ、グリーン・低炭素の分野について、現地企業や工業団地などの視察ツアーが行われたほか、これら3分野をテーマとした投資誘致プロモーション説明会もそれぞれ開催された。ジェトロは、日中経済協会成都事務所とともに共催機関として参画。日本側からは商社、製造業者、銀行などを含む日系企業をはじめ、在重慶総領事館、日中経済協会など64社・団体から約100人が参加した。
このイベントの参加企業のうち、知財の保護・活用などの専門コンサルティング会社および弁護士・弁理士事務所で構成されるIP FORWARDグループの分部悠介総代表・最高経営責任者(CEO)は「日本のIP(知的財産)コンテンツを中国で売りたい企業は非常に多い。現地の市場の状況を理解し、関係者とのつながりを構築できたことは大きな収穫だ」と語った。映像に関する各種事業を手掛ける東北新社の岡野晃二事業部長代理は「今回初めて成都市を訪れたが、成都は開放的な都市という印象を受け、優秀なゲーム関連企業が数多く集積していると理解した。こうした企業と広く深く繋がりを強めていきたい」とコメントした。
2019年12月の成都市における第8回日中韓サミットの開催にあたり、日中首脳会談が行われたことを契機とし、同市における日中間の協力が活発化した。その後、成都市政府は同市商務局を中心に「中日弁公室」を設置し、積極的に日本企業に向けて投資誘致を実施しているほか、在成都日系企業のビジネス環境改善に向けた支援を行っている。本イベントは、上述の日中首脳会談から同市における日中協力5周年を記念して企画されたものであり、本イベントを通し、今後も日本との経済交流を一層強化していく方針が示された。
(王植一)
(中国)
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