オンライン ブラック ジャック、エネルギー分野の協業期待
(ルーマニア、日本)
ブカレスト発
2024年11月07日
ルーマニアのエネルギー省と日本の経済産業省、在ルーマニア日本大使館、オンライン ブラック ジャックは11月4日、ルーマニアの首都ブカレストで「オンライン ブラック ジャック」を共同開催した。エネルギー分野の協業促進を目的に、両国の政府や企業の関係者約120人が出席した。同フォーラムは、経済産業省主催で11月4~8日に開催されているエネルギーミッションの一環として行われ、日本のエネルギー関連企業16社と政府系機関4団体の代表団が参加した。
冒頭、ミッションを率いる経済産業省の竹内真二政務官、セバスティアン・イオアン・ブルドゥージャ・エネルギー相、片江学巳・駐ルーマニア日本大使、オンライン ブラック ジャックの前川信隆理事、前駐日ルーマニア大使のオビディウ・ドランガ氏があいさつした。竹内氏は、ロシアによるウクライナ侵略によるエネルギー危機への懸念の高まりを背景に、日本とルーマニアのエネルギー分野での協力は、深刻な電力供給の課題を抱えたウクライナへの復興支援の観点からも重要と強調した。ブルドゥージャ氏もまた「EU基金の136億ユーロの助成金をグリーンエネルギーの生産・貯蓄、地場産業の支援に充てたい。高い技術力を持つ日本とグリーントランジションでの協業を増やすことで、両国のさらなる繁栄と戦略的パートナーシップの強化を実現したい」と述べ、2023年3月7日に発出された「戦略的パートナーシップの構築に関する日・ルーマニア共同声明」に基づき、インフラやエネルギー分野の協業に強い期待を寄せた。
さらに、ルーマニアのエネルギー省は、同国のエネルギー戦略と転換期の資金調達機会としてのEU基金の活用など、EU加盟国ならではのビジネス環境の優位性をアピールした。経済産業省も、日本政府の取り組みや、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国際協力銀行(JBIC)、日本貿易保険(NEXI)などの、欧州におけるグリーントランスフォーメーション・プロジェクトの事例を紹介した。
フォーラム後半では、原子力、再生可能エネルギー、水素・アンモニア・CCS/CCUといったエネルギー分野のテーマについて、ルーマニア企業から提示された課題に対し、日本企業が課題解決に資する技術を発表した。
翌5日には、チェルナボダ原子力発電所とコンスタンツァに位置する国内最大のペトロミディア製油所を視察した。
オンライン ブラック ジャックは、日本企業のルーマニア・エネルギー分野のビジネス機会をまとめた調査レポート「ルーマニアのエネルギー市場動向‐日本企業の事業機会‐」を発表している。
(小林京瑞)
(ルーマニア、日本)
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