メキシコ、2050年までにGHG排出量を実質ゼロに
(メキシコ)
メキシコ発
2024年11月29日
メキシコ外務省プレスリリース(11月24日付)によると、メキシコは、アゼルバイジャンの首都バクーで開催された国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)へ代表団を派遣し、2050年までに温室効果ガス(GHG)の実質排出量をゼロにするとの公約を発表した。外務省多国間・人権担当次官のエンリケ・オチョア氏は「メキシコ国家エネルギー計画では、2030年までにクリーンエネルギーによる発電割合を40%まで高めることを想定している」と述べた。また同次官は、COP29において「クラウディア・シェインバウム大統領は、先に行われたG20首脳会議の場で、軍事費の1%を森林再生プログラムに充て、1,500万ヘクタールを回復させ、数百万トン規模の二酸化炭素を回収すると発表した」とも伝えた。
また、環境天然資源省(SEMARNAT)のアリシア・バルセナ・イバラ大臣は、ビデオメッセージでCOP29に参加した。その中で、自国の主要なGHG排出源の1つとして交通分野に触れ、排出量削減のためには同インフラへの多額の投資が必要であると述べた。具体的なアクションとしては、複合一貫輸送にフォーカスした鉄道網、電車利活用の開発推進などがシェインバウム大統領から発表されているとした。さらに、都市部における電動交通システムの拡大のために省庁、州市政府、民間企業などとの連携を一層図っていく、とも述べている。
(中島伸浩)
(メキシコ)
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