ブラック ジャック コツ、ノックスビルでカンファレンス開催
(米国)
アトランタ発
2024年11月26日
米国のテネシー先端エネルギーブラック ジャック コツ協議会(TAEBC)は11月19日、テネシー州ノックスビルで、先端エネルギー分野のトレンドや同州内の取り組みなどを紹介する「Opportunities in Energy」を開催した。
ノックスビルには、テネシー州などで電力を供給するテネシー川流域開発公社(TVA)の本社が立地している。また、近隣のオークリッジには、原子力関連産業が集積しているほか、エネルギー省(DOE)管轄のオークリッジ国立研究所があり、原子力関連の研究も盛んだ。
イベントでは、テネシー大学のマリアンヌ・ワナマカー博士が、同日に公表された「2024年テネシー先端エネルギー経済効果報告書」の内容を紹介した。同レポートは3年ごとに更新され、同州の先端エネルギー産業が同州のGDPや税収、地域の雇用などに与える影響をまとめている。同レポートによると、同州の先端エネルギー分野は2022年の州内GDPの11.5%に相当する559億ドルを占めた。
最高経営責任者(CEO)パネルのセッションでは、TVAのジェフ・ライアッシュCEOやフランスの原子力燃料大手オラノの子会社オラノUSAのジョンルック・パラヤー社長兼CEOらが登壇した(注)。ライアッシュCEOはこの10年の大きな変化として、顧客から電源に関する要望を受けるようになった点を挙げ、持続可能性、クリーン、安定性など顧客が望む要件を満たすため、オラノなどの原子力関連事業者や太陽光発電事業者といった供給側の事業者と密に連携を取るようになったと述べた。
別のセッションでは、TVAが同社のイノベーション関連の取り組みを説明し、同社が2024~2025年に注力する技術として、石炭灰の有効活用など8分野39項目を紹介した(添付資料表参照)。同社はこれら分野で協業できる企業を探しているという。
さらに、サーキュラーエコノミー(経済循環による価値最大化)、先端製造、バッテリー技術、エネルギー・環境の4つのテーマごとに、アルミニウム空気電池を開発するAluminAiryや3次元太陽電池を開発する3D Solarなど、資金調達やパートナー探しのために13社がピッチを行った。これらのスタートアップは、オークリッジ国立研究所の「イノベーションクロスロード」や、テネシー大学ノックスビル校の「スパークイノベーションセンター」で支援を受けている。
なお、ベンチャーキャピタル(VC)のサオラディエンタープライズパートナーズは2021年、米国のクリーンテックハブのランキングを発表し、ノックスビルは全米16位とした。南東部では、ジョージア州アトランタ(10位)、ノースカロライナ州ローリー近郊のリサーチ・トライアングル・リージョン(11位)に次いで、ノックスビルは3番目のクリーンテックハブだ。
(注)オラノUSAは9月4日、数十億ドルを投じて最新鋭の遠心分離機を備えたウラン濃縮施設を建設する候補地として、オークリッジを選定したと発表している(2024年9月10日記事参照)。
(檀野浩規)
(米国)
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