スイス大統領、トランプ氏に祝意と協力継続の意向強調、スイスは短期的には安全な投資退避先との見解も
(スイス、米国)
ジュネーブ発
2024年11月07日
スイスのフィオラ・アムヘルド大統領は、米国大統領選挙で共和党のドナルド・トランプ前大統領の勝利が確実となったことを受け、自身のX(旧Twitter)に、トランプ氏と副大統領候補のJ.D.バンス連邦上院議員(オハイオ州)への祝意を投稿し、スイスが米国にとって長年にわたり信頼できるパートナーだと強調した。その上で、共通の価値観と利益に基づき、今後の協力継続の意向を示した。
スイスの現地報道では、11月6日の株式市場の動向や投資家の反応などを伝えている。中でも地元有力紙「NZZ」は「投資家がトランプ氏を好むのは、トランプ氏がビジネスに優しい政策を講じることを期待しているからだ」とするプライベートバンクのロンバー・オディエのグローバル投資責任者のコメントを伝える一方、「欧州でも、米国で政治的行き詰まりがなくなったことに対する金融市場の当初の安堵(あんど)感は長続きしない可能性がある。トランプ次期大統領がどのような関税政策を実行するかによって、来年(2025年)の欧州経済の停滞につながる可能性がある」とするライファイゼン・スイス銀行の投資部門責任者の見方を伝えている。さらに、プライベートバンク、ミラボー・グループのマクロ経済専門家は、スイス市場は少なくとも短期的には投資家にとって安全な避難先として機能し続ける可能性が高いが、トランプ氏は予測不可能だとし、トランプ氏が実際にどのような追加関税を導入するかは1月の就任後に初めて明らかになるだろうとの見通しを示した。
(田中晋)
(スイス、米国)
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