第18回中国(重慶)老年産業博覧会が開催
(中国)
成都発
2024年11月06日
中国の重慶市で11月1~3日、第18回中国(重慶)老年産業博覧会が開催された。テーマは「渝悦養老 楽享銀齢」(重慶の養老とシルバーライフを楽しむ)。国内30以上の省・市や日本、米国、フランス、シンガポール、カナダなど10カ国・地域から養老、ヘルスケア分野の事業を展開する計300社以上が出展した(「度看重慶」11月1日)。
ジェトロは同博覧会に2年連続でジャパンパビリオンを設置した。介護用品や健康食品などの販売、養老施設の運営を手掛ける日本企業15社が出展し、3日間で計200件以上の活発な商談が行われた。転倒防止シューズなどを製造・販売するアサヒシューズ(本社:福岡県久留米市)のブースには、現地バイヤーのみならず、多くの一般来場者も訪れ、にぎわいを見せた。同社担当者は「来場者と話をする中で、重慶市は山と川に挟まれた起伏の激しい地形が多いため、歩行中の転倒を恐れる高齢者が多いことがわかった。今後、重慶市を重要なマーケットと位置づけて製品を広めていきたい」と、重慶市場に対する期待を述べた。
中国国家統計局が2021年に公開した第7回全国人口調査の結果によると、2020年の重慶市の常住人口約3,205万4,000人に対し、65歳以上の高齢者は約547万4,000人と全人口の17.1%を占めた。遼寧省(17.4%)に次いで全国で2番目に高い割合で、重慶市は中国の中で高齢化率の高い地域と言える。同博覧会の主催者でもある重慶市養老サービス協会の担当者は「重慶市の高齢化は今後ますます加速する。高齢者に少しでも快適なシルバーライフを送ってもらうために、質の高い日本企業の介護製品や養老施設が重慶市に広がっていくことを期待する」と述べた。
(寺田俊作)
(中国)
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