9月の輸出額、前年同月比6.4%増、輸入額は8.6%増

(インドネシア)

ジャカルタ発

2024年10月30日

インドネシア中央統計庁(BPS)が10月15日に発表した輸出入のデータによると、9月の輸出額は前年同月比6.4%増の220億8,170万ドル、輸入額は8.6%増の188億2,470万ドルだった。一方、前月比では輸出額は5.8%減、輸入額は8.9%減だった。貿易収支は32億5,700万ドルの貿易黒字で、53カ月連続の黒字を維持した。1~9月の累計では、輸出額が前年同期比0.3%増の1,928億4,840万ドル、輸入額が3.9%増の1,708億6,750万ドルとなった。

9月の輸出の内訳をみると、石油・ガスが前年同月比16.7%減の11億6,990万ドル、非石油・ガスが8.1%増の209億1,180万ドルだった。輸出額全体の9割超を占める非石油・ガスの内訳をみると、鉱物性燃料が前年同月比20.3%増の32億9,180万ドル、鉄鋼が4.9%減の22億200万ドル、動植物性油脂が14.5%減の19億8,730万ドルの順となった。

輸入では、石油・ガスが前年同月比24.0%減の25億2,850万ドル、非石油・ガスは16.3%増の162億9,620万ドルだった。非石油・ガスの内訳をみると、機械類・輸送用機器が前年同月比13.5%増の29億6,280万ドル、電気機器が10.1%増の20億2,070万ドルだった。

9月の非石油・ガスの相手国別の輸出額は、中国が53億4,590万ドル(前年同月比3.5%増)、米国22億1,640万ドル(20.9%増)、インド13億8,420万ドル(7.7%減)だった。相手国別の輸入額は、中国が59億7,660万ドル(前年同月比20.7%増)、日本12億3,450万ドル(2.0%増)、タイ7億7,110万ドル(1.6%増)と続いた。相手国別の貿易収支をみると、最大の黒字は米国との貿易収支で13億8,690万ドル、最大の赤字は中国との貿易収支で6億3,070万ドルだった。

バンク・プルマタのチーフエコノミストのジョシュア・パルデデ氏は「9月の輸出額が前月比で減少したのは、中国、米国などの製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.0ポイントを下回っていることが示すように(注)、インドネシアの主要な貿易相手国での製造業の活動が停滞傾向にあることの影響を受けている」とした(「ビスニス」10月15日)。

(注)製造業の購買責任者を対象に、生産高や新規受注、在庫レベル、雇用状況、価格などの指数に一定のウエートを掛けて算出する指数。0から100の間で変動し、50.0は「前月から横ばい」、50.0を超えると「前月比で改善や増加」を意味して景気拡大を示し、50.0未満は「前月比で悪化や減少」として景気減速を表す。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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