オルバーン首相、「経済的中立性」の概念発表

(ハンガリー)

ブダペスト発

2024年10月07日

ハンガリーのオルバーン・ビクトル首相は9月25日、ブダペストの国家行政大学で行った講演で、「経済的中立性」を中核概念とするビジョンを紹介した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。この戦略的目標は、世界的な経済課題に対処するために、ハンガリーが追求すべきものとされる。この概念は従来の地政学的非同盟政策を基盤としており、それを経済領域にまで拡大したものだ。オルバーン首相は、米国や中国、EUなど大国間で緊張が高まる現在の世界情勢に対し、ハンガリーは自国の利益を守るために経済的に中立な立場を取る必要があると強調した。

オルバーン首相は「経済的中立性」について、大国間の経済紛争に巻き込まれない政策と説明した。ハンガリーは多様な経済関係を維持し、どのグローバルプレーヤーにも過度に依存しないようにするべきだとしている。この戦略は、西側や東側の大国と協力することで、自国の利益を得られると主張している。

首相は、ハンガリーが中国、ロシア、中東との関係を強化する努力を強調しながらも、EUの一員であり続けることの重要性についても、以前から指摘している。このアプローチは、複極化する世界でハンガリーの主権、経済的回復力、持続的な成長を確保するために不可欠だとしている。この方針に対して、ハンガリーが伝統的な西側同盟国から遠のく可能性があると批判する声もあるが、首相は、これがハンガリーの長期的な安定と繁栄を保つカギと主張している。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー)

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