ブリンケン米国務長官が中東歴訪、イスラエルでネタニヤフ首相らと会談
(米国、イスラエル、パレスチナ、イラン、レバノン、サウジアラビア、カタール、英国)
テルアビブ発
2024年10月24日
米国のアントニー・ブリンケン国務長官は、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘終結や全ての人質の解放、パレスチナ人の苦しみを和らげることの重要性などを議論するため、10月21~25日の日程で、イスラエル、サウジアラビア、カタール、英国を訪問している。ブリンケン長官の中東歴訪は、2023年10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃(2023年10月10日記事参照)以来11度目となる。
ブリンケン長官は10月22日に最初の訪問先のイスラエルで、ベンヤミン・ネタニヤフ首相、ヨアフ・ギャラント国防相、アイザック・ヘルツォーク大統領とそれぞれ会談を行った。
米国国務省によると、ネタニヤフ首相との会談では、ブリンケン長官はパレスチナ人が生活を再建し、ガザに統治、安全保障、復興をもたらす衝突後の新たな道筋を描くことの重要性について論じたとしている。イスラエル首相府によると、ブリンケン長官との会談は約2時間半にわたり、イランの脅威の問題が提起され、両国が団結して対抗する必要性が示されたとしている。ガザについては、戦闘終結翌日の統治枠組みの課題について議論したとしている。
ブリンケン国務長官は23日午前にテルアビブ郊外にあるベングリオン空港で会見を行い、「イスラエルはガザに関する戦略目標のほとんどを達成した。今こそ、これらの成功を永続的な戦略的成功に変える時で、やるべきことは2つ残っている。人質を連れ戻すことと、その後のことを理解した上で、戦闘を終結させることだ」と述べた。また、イランやイランの代理勢力によるイスラエルへの攻撃に対しては「われわれは断固として防衛する」とし、レバノンのヒズボラについては、「国連安保理決議1701の効果的な実施について合意に達するべく、鋭意努力している」と述べた。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(中溝丘)
(米国、イスラエル、パレスチナ、イラン、レバノン、サウジアラビア、カタール、英国)
ビジネス短信 ae91ad6372ff0eb4