1~9月の自動車販売台数、前年同期比16.2%減

(インドネシア)

ジャカルタ発

2024年10月30日

インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)は10月10日、2024年第3四半期(7~9月)の自動車販売台数などのデータを発表した。

同四半期の自動車販売台数は22万3,200台で、乗用車が17万3,660台、商用車が4万9,540台だった。1~9月の自動車販売台数の合計は63万3,218台となり、前年同期比16.2%減だった(添付資料表1参照)。

1~9月のブランド別販売台数は、上位からトヨタが20万8,301台(シェア32.9%)、ダイハツが12万5,849台(シェア19.9%)、ホンダが6万9,320台(シェア10.9%)だった(添付資料表2参照)。上位10社のうち8社が日系企業だった。非日系メーカーでは、韓国の現代自動車が8位(1万7,164台、シェア2.7%)、中国の上汽通用五菱汽車(SGMW)が10位(1万3,914台、シェア2.2%)だった。2024年6月から国内販売を開始した中国のBYDは8,536台(シェア1.3%)を販売し、11位につけた。6月以降の各月の販売台数は同じ中国メーカーのSGMWを上回り、躍進した。

乗用車の燃料別の販売台数では、ガソリン車が38万4,694台(全燃料に占めるシェア78.0%)、ディーゼル車が4万111台(同シェア8.1%)、ハイブリッド車(HV)が4万702台(同シェア8.3%)、バッテリー式電気自動車(BEV)は2万7,476台(同シェア5.6%)、プラグインハイブリッド車(PHEV)が67台だった(添付資料表3参照)。前年同期比19.6%増にとどまったHVに対し、BEVは前年同期比2.7倍と大きく販売台数を伸ばした。BEVのブランド別販売台数では、SGMWやMGが前年同期比で台数を伸ばした一方、現代自動車は67.1%減だった(添付資料表4参照)。

ガイキンドのヨンキー・スギアルト副会長は、2024年の年間販売台数目標「110万台」を下方修正する可能性を示唆した(10月9日付、「コンタン」紙)。一方、9月に発表されたインドネシア中央銀行の利下げ(注)に伴い、自動車ローン金利の引き下げが予想されることなどを理由に、「年内の残りの期間に新車の需要が増加する」との見通しを示した。

(注)中銀は9月18日の理事会(金融政策決定会合)で、政策金利を6.00%に引き下げることを発表した。政策金利引き下げは2021年2月以来3年7カ月ぶり(2024年9月26日記事参照)。

(大滝泰史)

(インドネシア)

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