IMF理事会が3億4,070万ドルの追加融資を承認、経済改革の進展を評価

(エチオピア)

アディスアベバ発

2024年10月31日

IMF理事会は10月18日、エチオピアへの3億4,070万ドルの追加融資を承認した。

同国との4年間・総額34億ドルの拡大信用枠(ECF)における第1回レビューの完了を受けたもので、これにより融資支払い総額は13億6,300万ドルとなる。

IMFのボー・リー副専務理事兼理事会議長は「エチオピアのECFプログラムは順調なスタートを切り、より柔軟な為替レートへの移行も良好に進展している」と評価した。

エチオピア政府は7月29日、外国為替制度の大幅な規制緩和を実施。その後、10月には非銀行系外貨両替所5社に営業許可を付与している。

これらの改革により、為替の公式レートと並行市場の差は100%から3%未満に縮小。また、エチオピア国立銀行(NBE、中央銀行)の外貨準備高は80%増加し、9月の輸出は前年同月比53%増、第1四半期の送金は前年同期比2.45倍で、金輸出は6.4倍(4億8,800万ドル)を記録したと報じられている(「エチオピア国営通信社」紙10月2日)。

一方、政府は市場価格の不均衡を是正する措置として、燃料補助金の段階的削減を開始した。10月にガソリン価格(1リットル当たり)を82.6ブル(約104.9円、1ブル=約1.27円)から91.14ブルに引き上げ、2025年10月までに117ブルまでの段階的値上げを計画している。

(石川晶一)

(エチオピア)

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