米テスラ、完全自動運転のEV「ロボタクシー」「ロボバン」発表

(米国)

ロサンゼルス発

2024年10月15日

米国の電気自動車(EV)メーカーのテスラは10月10日、カリフォルニア州バーバンクのワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー映画スタジオで「ウィー、ロボット(We, Robot)」と題したイベントを開催し、完全自動運転のEV「ロボタクシー(Robotaxi)」と大型EV車両「ロボバン(Robovan)」を発表した。外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

「ロボタクシー」は2ドアのセダンで、ハンドルもペダルもない設計となっているほか、充電ポートからケーブルを差し込んで充電するのではなく、誘導充電器を通じたワイヤレス充電が可能となる。価格は3万ドル以下で、2027年までに生産を開始する予定と発表した。その生産が行われるまでは、モデル3とモデルYにカリフォルニア州とテキサス州で走行可能な自動運転機能(フルセルフドライビング、FSD)を2025年から搭載する予定だ。同発表会ではカーシェアリング、商用タクシーとしての活用案を説明したが、実際の運用方法などの具体的な内容は発表していない。

「ロボバン」は最大20人もの移動を可能にする車両で、人以外の物の輸送にも活用することが想定されている。団体の移動や輸送にかかるコストを抑えたいという場合に、ロボバンの需要があるとしている。また、発表会ではテスラ独自の技術で開発した人型のロボットテスラボット「オプティマス」も披露した。オプティマスは人の生活を豊かにする手助けとなるべく、先生やベビーシッターとしての役割のほか、犬の散歩や芝刈り、買い物の手伝いなどを人に代わって作業できるようプログラムされており、将来2万~3万ドルで購入できるようになるという。

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は完全自動運転の開発で「自動運転は人の運転より10倍安全」「走行中はラウンジに座っているような感覚で移動時間を有効活用できる」と、完全自動運転がもたらす車の将来を語った。

(サチエ・ヴァメーレン) 

(米国)

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