CEATECで先端産業を支える日本企業の展示多数、北米企業も参加
(米国、カナダ、日本)
調査部米州課
2024年10月22日
IT技術とエレクトロニクスの国際展示会「CEATEC 2024」が幕張メッセで10月15~18日に開催された。CEATECは、テクノロジーを活用することで、人々の暮らしを豊かにすることを目的に2000年に第1回が開催。2016年に脱・家電見本市を宣言して「Society5.0」の実現を打ち出し、現在はイノベーター10万人の共創の場として、新しいかたちのデジタルイノベーションの総合展を志向している。併設でJapan Mobility Show Bizweekも開催された。
グローバルなビジネス環境では、人工知能(AI)の進展からデータセンターの建設・拡張、電気自動車(EV)や自動運転の普及など、先端産業で新たな動きが見られる。CEATEC展示会場では、電力需要増を支える電源関連の主要部品、EV・スマートフォンの充電時間短縮、Vehicle To Home(V2H)と呼ばれるEVも含めた家庭での電力最適化、自動運転による労働者不足の解消など、各産業から要求される仕様・性能を実現するべく、日本企業がその技術を背景に新しいソリューションを提供しようとする展示が多数見られた。各展示ブースの説明員からは、顧客からの要望の高まりが衰えないことから「まだまだやることがある」という使命感に満ちた声が多く聞かれ、今後も日本の技術をもって世界での存在感を高めていく潜在性が感じられた。
日本市場への参入を目指すスタートアップを中心とした海外企業の展示も行われた。米国は、在日米国大使館・総領事館商務部とアメリカ州政府協会(ASOA)が米国パビリオンにおいて、ホームソリューション、スマートホーム、衛星通信ネットワーク、仮想現実(VR)・拡張現実(AR)、クラウドコンピューティングの6社・団体のスタートアップとともに展示を行った。商務部の担当者によると、各社がオンラインセミナーを行い、来訪者も含めた日本企業とのコミュニケーションを通じ、いくつかのリード(商談)が獲得する成果があったとのことだ。
カナダのオンタリオ州も、EV、AI、エネルギーなどの5社が展示を行った。同州の経済開発・雇用創出・貿易省の貿易プログラム部日本・韓国地域担当ディレクターによると、オンタリオ州はEVを含む自動車、AI、バイオ、医療、航空産業などの先端技術をリードしているとのことだ。車関係では日米の大手メーカーが既に進出している。
ブラック ジャック ブラック クイーンでは、「J-BRIDGE」の一環として、米国、中国、ドイツなどの8社のスタートアップを支援する展示を行った。
(本井秀樹)
(米国、カナダ、日本)
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