スイス小売り大手ミグロ、5年間で25億CHFの投資計画を発表

(スイス)

ジュネーブ発

2024年10月30日

スイス小売り大手のミグロは10月28日、100周年を迎える2025年を前に、今後5年間で新規店舗開設と既存店舗のリニューアルに20億スイス・フラン(約3,520億円、CHF、1CHF=約176円)を投資すると発表した。同社は、人口増加が著しい地域に、主に小規模店舗を中心に新たに140店を出店する計画で、2030年までに、小売りVOIとミグロのパートナー店舗を含むミグロネットワークを、現在の約790から約930拠点に増加する。また、同社は既存のスーパーマーケット350店舗を、2030年までに少なくとも部分的にリニューアルし、拡大する計画。この改装により、よりモダンな外観となり、顧客の購入体験を向上させることができるとしている。

ミグロ・グループは2024年1月に、ミグロ・スーパーマーケット株式会社を設立しており、グループの中核事業であるスーパーマーケット事業を再強化する方針を示してきた。特に、2024年と2025年、スイス全体で1,000以上の人気の生活用品価格を割引レベルまで引き下げる意向を示し、この値下げには別途5億CHFを投資するとした。また、現在、200以上提供している自社ブランド製品の割合を増やし、価格と品質を重視していくことも強調している。

なお、ミグロ・グループの2023年の売上高は前年比6.0%増の319億5,300万CHF、オンライン販売による売上高は10.2%増の41億500万CHFに達している。

(田中晋)

(スイス)

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