イランのペゼシュキヤーン大統領、BRICS首脳会議に参加、21 トランプ首脳と会談

(イラン、ロシア、インド、エジプト、中国)

テヘラン発

2024年10月25日

イランのマースード・ペゼシュキヤーン大統領は10月22日、第16回BRICS首脳会議への参加のためロシアのカザンに到着した〔10月22日イスラーム共和国通信(IRNA)〕外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

ペゼシュキヤーン大統領は同会議で、多国間主義の枠組みにおいて、BRICS加盟はグローバルサウスにおける先進協力の重要かつ成功モデルであると述べた。パレスチナとレバノンの情勢に関しては、イランは即時かつ恒久的な停戦と撤退を要求した。

同大統領は、「BRICS加盟はドル高を緩和し、自国通貨との交換を増やすことを目的としている」と発言し、デジタル通貨の立ち上げやメッセンジャーなどの新しい金融メカニズムとテクノロジーを使用するためのプラットフォームの構築は、BRICS加盟の主な目標と一致していると強調した。また、「イランは南北輸送回廊(注)や東西回廊を含むいくつかの国際輸送回廊が通過し、BRICS加盟でエネルギーや商品の輸送のための新しい交通網を構築できる」と述べた(10月23日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

さらに、同大統領は個別にロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談し、両国の関係強化を確認したほか、両国は包括的協力協定の締結を目指しており、覚書への速やかな署名を願い、覚書に従う決意と早期の署名への意向を述べた(10月24日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。一方、プーチン大統領は「南北鉄道インフラの開発と第2、第3ブーシェフル発電所の建設がわれわれの計画であり、2国間戦略的協力の分野で新たな協定に署名する」と強調し、また、「われわれは2023年以来、文化センターの設立と観光客交流のためのビザを不要とする2国間合意を結ぶ準備をしている」と発言した(10月23日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

なお、今回のBRICS首脳会議にあわせて、ペゼシュキヤーン大統領は、中国の習近平国家主席、インドのナレンドラ・モディ首相、エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領らとも個別に会談するなど、10カ国の首脳と会談を行った(10月24日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(注)南北輸送回廊:イランなどを経由して、インドとロシアを結ぶ複合輸送網。

(マティン・バリネジャド、加藤皓人)

(イラン、ロシア、インド、エジプト、中国)

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