外国人身分証明書の発行遅延で日系企業にも影響
(コロンビア)
ボゴタ発
2024年10月17日
コロンビア主要メディアのW Radioは10月8日、9月27日時点でコロンビア入国管理局において1万2,361人分の外国人身分証明書の印刷に遅れが生じている、と報道した。遅延について政府からの発表は一切なく、いまだ入国管理局のウェブサイトでは「申請から10営業日で手交」と掲載されている。当地進出日系企業に話を聞くと、外国人身分証明書の発行遅延による影響が生じている。コロンビアにおいて身分証がないと銀行口座開設、対政府の登録手続きなどが行えないことから、新規着任者の立ち上げ手続きが進まない。また、身分証の期限切れに伴う更新手続きも滞っており、進出日系企業の中でも懸念事項となっている。
コロンビア入国管理局によると、遅れの原因は、身分証明書に必要な顔写真、署名、指紋などの印刷に関して不備が確認されたため。同局は、25日以内に印刷のスピードを上げ、納期への影響を最小限にするために必要な措置を講じることを目的に、この印刷を請け負っているメキシコ企業のアクセソス・オログラフィコス(Accesos Holográficos)に契約違反を認めるよう求めている。
外国人身分証明書の印刷業務委託契約に関しては、不正に総額66億ペソ(約2億3,000万円、1ペソ=約0.035円)の資金が投入された疑いなどにより、コロンビア検察当局は7月から元コロンビア入国管理局長(9月25日辞表提出)と元コロンビア国立印刷局長らに対する調査を行っている。
(木村香菜)
(コロンビア)
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