9月の失業率は4.1%、労働参加率と就業率が過去最高に

(オーストラリア)

シドニー発

2024年10月31日

オーストラリア統計局(ABS)は10月17日、2024年9月の雇用統計を発表し、失業率(季節調整済み、注1)が4.1%だったと明らかにした。就業者数の伸び率が失業者数の伸び率を上回り、失業率は前月から0.1ポイント減少した(注2)。

就業者数は前月比で6万4,100人増加し(0.4%増)、1,452万1,900人となった。一方、失業者数は9,200人減少し(1.5%減)、61万5,700人だった。前年同月比でみると、就業者数は43万4,900人増加(3.1%増)し、失業者数も9万100人増加(17.2%増)した。雇用形態別にみると、フルタイムは1,002万8,400人で前月より5万1,600人増加した。パートタイムは1万2,500人増加し、449万3,500人となった。就業者数に占める割合はフルタイムが約7割、パートタイムが約3割だった。労働参加率は67.2%、不完全雇用率は6.3%、労働力の未活用率は10.4%だった。

失業率を州別にみると、南オーストラリア州(前月比0.4ポイント増の4.3%)で増加したが、ニューサウスウェールズ州(0.2ポイント減の3.8%)、ビクトリア州(0.1ポイント減の4.4%)、クイーンズランド州(0.1ポイント減の4.1%)、西オーストラリア州(0.3ポイント減の3.6%)、タスマニア州(0.4ポイント減の4.0%)、首都特別地域(0.6ポイント減の3.4%)で前月より減少した。一方、北部準州(4.2%)は、前月と変わらなかった。

ABSは「労働参加率が67.2%、就業率(注3)が64.4%と、いずれも過去最高を記録した」とした。また、求人倍率が引き続きコロナパンデミック前の水準を上回っているため、労働市場は比較的堅調であることを示唆していると説明した。

(注1)全て季節調整済みの数字。

(注2)9月の失業率は8月と同じ4.1%だが、ABSは小数点2位以下を四捨五入して表示しているため、実際の前月比は0.1ポイント減となる。

(注3)就業率は、労働年齢(15~64歳)人口のうち実際に働いている人の割合。労働参加率は、労働年齢人口のうち実際に働いている人と仕事を探している人の割合。

(青島春枝)

(オーストラリア)

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