米カリフォルニア州知事、食品ラベルの「賞味・消費期限」表示の標準化法律に署名
(米国)
ロサンゼルス発
2024年10月04日
米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は9月28日、州内で販売される食料品に貼付するラベルに「賞味・消費期限」を表示することを標準化する法案(AB660)に署名した。
従来は「販売期限(sell by)」や「賞味期限(best before)」といったさまざまな表示が認められていたが、消費者がより安全な賞味・消費期限を認識できるように、2026年7月1日から「賞味期限〇月〇日まで(BEST if Used by)」「賞味もしくは冷凍保存期限〇月〇日まで(BEST if Used or Frozen by)」、あるいは「消費期限〇月〇日まで(USE by)」「消費期限もしくは冷蔵保存期限〇月〇日まで(USE or Freeze by)」という標準化された表示を求め、「販売期限(sell by)は禁止する。
スーパーの店頭で調理済み食品を販売する際は、上記要件の期限ラベル表示に加えて、2026年7月1日以降は「包装日(Packed on)」の表示が認められる。ワインもしくは蒸留酒ベースの製品については、生産やボトル詰め、包装が行われた日付を表示しても良い。ただし、乳児用加工乳、卵、殻付き低温殺菌卵、ビールやその他の麦芽飲料は、こうした期限表示ラベルの対象外となる。
「自然資源防衛協議会(NRDC)」の9月30日の報告によると、現在、米国の店頭で販売されている食品に貼られているラベルには、鮮度や安全に消費できるといった日付など、50種類以上の表示が存在している。従来の「販売期限(sell by)」は店頭の在庫管理のために使用されていることが多く、消費者が安全に食品を消費できるための表示と勘違いされるケースもある。NRDCは、AB660が他州や連邦政府レベルの先行事例となり、食品期限の表示を標準化することで消費者が食品への出費を節約できるほか、食品廃棄物の削減を促し気候変動対策につながることに期待を示している。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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