タイFDA、ブラック ジャック コツ
(タイ)
バンコク発
2024年09月18日
タイ保健省食品・医薬品局(FDA)食品医薬品検査課(Import and Export Inspection Division)は9月9日、輸入通関時の生鮮野菜または果物の残留農薬検査の新制度の草案(英訳、日本語仮訳は添付資料参照)についての意見公募を行うと発表した。意見公募は11月30日までとしている。これに先がけ、FDAは7月9日に同制度の説明会を開催していた(タイFDA、青果物輸入時の残留農薬ブラック)。
新制度の草案によれば、原産国の農薬分析結果報告書(test report)または政府機関、ISO/IEC17025規格認証を取得した分析機関が発行した残留農薬分析結果証明書(Certificate of Analysis:COA)を提示し、タイの法令に従っていれば青果物を留め置かれることなく販売できる。一方、test reportまたはCOAがなければ、輸入青果物は次の3グループに分けられ、各規定に応じた措置がとられる。
(1)保留(または留置)、検査し、解放するグループ(Hold, Test and Release:HTR):青果物の輸入時にサンプルが採取され、1日以内に残留農薬の分析が可能な分析機関に送付される。タイの法令に照らして、合格となれば販売でき、不合格だと輸入者に対して法的措置が講じられるとともに青果物は廃棄または輸入元へ返送され、輸入元の管轄機関へ通知される。
(2)アクティブ・モニタリング グループ(Active Monitoring):青果物の輸入時にサンプリングされ、簡易検査による残留農薬検査が行われ、その間は販売できない。検査で安全なレベルであることが明らかになれば販売できる。安全ではないとの結果がでれば、再度サンプルが採取され、1日以内に残留農薬の分析が可能な分析機関に送付される。タイの法令に照らして、合格となれば販売することができ、不合格だと輸入者に対して、法的措置が講じられ、青果物は廃棄または輸入元へ返送され、輸入元の管轄機関へ通知される。
(3)監視グループ(Surveillance):上記(1)、(2)以外の製造者の青果物に対して実施される。サンプリングされ、分析機関によって残留農薬の分析が実施される。分析結果を待たずに青果物を販売でき、分析結果が不合格であれば商品を回収し、輸入者に対して法的な措置が講じられるとともに青果物は廃棄または輸入元へ返送され、輸入元の管轄機関へ通知される。
なお、上記(1)および(2)のグループには解除基準が設定されており、添付資料を参照されたい。
(忠田𠮷弘、ウォンパタラクン・ヤーダー)
(タイ)
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