SNSブルースカイが急成長、Xのサービス停止が影響
(ブラジル)
サンパウロ発
2024年09月06日
SNSを展開する米国のブルースカイ(注1)は9月4日、自社ウェブサイト上で「ここ数日、ブルースカイのプラットフォームに登録した新規ユーザー数が260万人を超え、そのうちブラジル人が85%以上を占める」と発表した。同社は、同日に行われた現地雑誌「イスト・エー」の取材に対して、自社SNSのユーザー数として約800万人を抱えており、国としてはブラジルに次いで日本と米国のユーザーが多いと説明した(注2)。
Xのサービス停止直後にユーザー数が急増
現地雑誌「エザーメ」(9月4日付)によると、司法妨害を理由とする最高裁判所の命令で、ブラジルでX(旧Twitter)のサービスが8月30日に停止されたこと()がブルースカイのユーザー数急増の主因となった。こうした背景もあり、ブルースカイのローズ・ワン最高執行責任者(COO)は同誌のインタビューで「当社の法務部門はブラジル法を厳守するよう努力しており、われわれは米国とブラジルの双方の弁護士と積極的に相談している」と強調した。
ブラジルでXが問題となったのは、主に政治関連のフェイクニュースや、違法コンテンツの拡散によるものだった。これに関連して、ワンCOOは「偽21 トランプが見つかった場合、ユーザーは投稿内容やアカウントを報告することが可能で、選挙時に投票所や選挙管理機関が危険にさらされそうな深刻な違反の場合は、それらを削除する対応をとっている」と述べている。
(注1)ブルースカイは2019年、Xの前身のTwitterの共同創設者ジャック・ドーシー氏によって発案されたSNS。ただし、ドーシー氏は2024年5月に同社の代表取締役を退任している。
(注2)各国が占める割合は公表されていない。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル)
ビジネス短信 0f03128bfb35d08c