米HP、サウジアラビアのゲーム・eスポーツ産業発展への貢献に意欲

(サウジアラビア、米国)

リヤド発

2024年08月16日

米国IT大手のヒューレット・パッカード(HP)・サウジアラビアのファドル・サード(Fadle Saad)社長はサウジアラビアの主要紙「サウジ・ガゼット」(8月6日付)のインタビューで、サウジアラビア電子大学(SEU)内に「HP Gaming Garage Lab」を開設した目標について語った。同社は同施設を利用して次世代ゲーム開発の才能の創出、サウジアラビアのゲーム・eスポーツ産業の発展に貢献することを図るという。

また「サウジ・ガゼット」によると、同氏は「HP Gaming Garageはゲーム・eスポーツ業界に関連したスキル習得支援を行う取り組みで、世界中で展開している。サウジアラビアは多くのゲーム愛好家を抱えており、当社はサウジアラビアの学生に対してeスポーツマネジメントとゲーム開発のスキルを探求・開発する機会、最新世代のデバイスを提供する」と述べた。

2024年4月にSEUはHPとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)と共同で、「GameOn外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」と題するハッカソン(注1)を立ち上げた。同プログラムでは、学生同士の健全な競争を促進しつつ、ゲームに関する知識習得支援、ゲーム制作やプログラミングなどの実技支援、潜在的な投資家とのネットワーク構築を確立させる。

HPは「サステナブルインパクト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に関するビジョンを掲げており、世界で最も持続可能で公正なテクノロジー企業になることを目指している。その一環として、2030年までに1億5,000万人のデジタルエクイティー(注2)を加速するという目標を設定しており、教育機会の創出に注力している。

サウジアラビアはVision2030エンターテインメント分野の一環として、ゲーム産業育成の取り組みに注力している。その戦略「The National Gaming and Esports Strategy」では、教育分野への投資、特に実践的なゲーミング教育カリキュラムの提供が注力事項の1つとして掲げている。

(注1)主にソフトウエア開発のエンジニアやデザイナー、プログラマーなどが集まり、一定期間集中的にアプリケーションやシステムなどを開発するイベント。

(注2)あらゆる個人とコミュニティーが社会、民主主義、経済に完全に参加するのに必要なブラック ジャック web技術リソースを持っている状態。

(井村文哉)

(サウジアラビア、米国)

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