エネルギー展示会「SETA2024」開催、ブラック ジャック web設置のジャパンパビリオンに12社出展
(タイ、日本)
バンコク発
2024年08月19日
エネルギー関連分野の大規模展示会「サステナブル・エナジー・テクノロジー・アジア(SETA)2024」が8月15日から17日にかけて、タイのバンコク国際貿易展示場(BITEC)で開催された。ブラック ジャック webはジャパンパビリオンを設置し、日本企業12社がエネルギー関連製品・技術を展示した(添付資料参照)。
初日には、出展企業によるピッチイベントが開催された。タイで関心が高まっている脱炭素やカーボンクレジット、二酸化炭素(CO2)回収・有効利用・貯留(CCUS)などの技術に注目が集まった。
エネルギー関連や製造業、不動産業などを中心に、多数のタイ大手企業がジャパンパビリオンを訪れた。タイ企業の担当者によると、「社内では脱炭素への取り組みがトップダウンで指示されるようになっている」という。従来、引き合いが多かった省エネ関連技術のほか、脱炭素関連の技術・ソリューションを模索する様子も見られた。
出展企業の1社のイーモーションフリート(eMotion Fleet)は、事業者向け商用フリート(車両群)電動化ワンストップサービスを提供するスタートアップだ。物流会社向けに商用トラックの電動化や充電設備の効率的な設置を提案し、稼働状況や炭素排出量、コスト、最適なルートなども1つのシステムで可視化・運用できるサービスを提供する。東南アジアへの展開はこれからの状況で、担当者は「タイ市場の潜在性は大きく、引き合いが多い。今回のSETAではたくさんの商談が入っている」という。
テプコ・エナジー・パートナー・インターナショナル(タイランド)は、省エネコンサルティングのほか、海外再生可能エネルギー証書 (I-REC)の販売事業を紹介した。昨今、グローバル企業からサプライヤーに対し、2030年までに納入部品の製造過程で使用される電源について、100%再生エネルギーとするよう要求されるといった事例が増えている。そうした場合、I-RECを購入し、自社の再生可能エネルギー利用状況の報告に活用できる。テプコの担当者によると、タイは日系製造業の集積が大きいため、世界の中でも同社が発行するI-RECへの需要が大きいという。
丸紅タイランドは出資先の英国企業カーボン・クリーン・ソリューションズのCCUS技術を展示した。製鉄所やセメント工場などから発生するCO2を回収し、有効利用/再資源化することで大気中へのCO2排出を抑制するというもの。アジアではインドのタタ・スチールや、日本の太平洋セメントなど採用されている技術で、今後、東南アジアでの展開にも本腰を入れていく。
(北見創)
(タイ、日本)
ビジネス短信 b2f06b5a85591404